カニも? 風営法フリーの“クレーンゲーム”、主婦が沼る後発のDMM版
かつてセガの「UFOキャッチャー」が大ブームを起こしたクレーンゲームが、相変わらず人気だ。一方で、その派生形といえるオンラインクレーンゲーム、通称「オンクレ」も注目を集めている。この市場自体が盛り上がる中、急成長を見せるのがDMM.com(東京・港)の運営による後発組「DMMオンクレ」だ。一体なぜ? 【関連画像】パソコンのブラウザーでプレーしている様子。画面越しに操作する 「アームを動かして景品を獲得する」という基本的な遊び方は、オンラインでも同じだ。一方で違うのは、オンクレは24時間プレーできる点。アミューズメント施設は風営法によって営業時間が制限されているが、オンクレは「オンラインゲーム」として扱われるためだ。 また、クレーンゲームは風営法によって景品現物を実際に置くと定められているが、オンクレはその縛りを受けない*。そのため、オンクレは多種多様な景品を取りそろえている場合が多く、箱状のダミー景品や景品現物を使用しないプレー方法を採用している。 * 日本オンラインクレーンゲーム事業者協会(JOCA)が定めている各種ガイドラインに沿っている これにより、温度管理が必要な生鮮食品や大きなペットボトルなど幅広いジャンルの景品を提供できる。ちなみに獲得した景品は後日送られてくる。 景品現物が目の前にない状況でのプレーは味気ないように思えるが、実際には好都合と考える利用者が多い。ダミー景品なら一定の形状なので獲得戦略を立てやすく、ダミー景品の攻略法をまとめたサイトが人気を集めている。 DMMオンクレは、直近の売上高が前年比340%と好調(24年8月の数値)。ただ、オンクレ業界そのものはコロナ禍での外出自粛をきっかけにして盛り上がりを見せていたが、DMMオンクレは22年6月の本格稼働で後発組の1社だ。 にもかかわらず急成長を遂げたのは、画面越しに参加する利用者を熱狂させる独自の仕掛けを用意しているから。有料利用者の2回目の課金率は約50%に達する。では、その高い満足度を誇るDMMオンクレの顧客体験(CX)とはどんなものか。