野菜の切り方を変えるだけで、おもてなし鍋に!栗原はるみの「大根そば鍋と副菜レシピ」
忙しい毎日に、鍋は具材を切って煮るだけでできる、簡単で助かる料理です。 でも実は切り方を変えるなど、事前の準備に手間をかけるとさらにおいしくなり、楽しく食べられます。冷蔵庫にあるいつもの食材が、おもてなし鍋にもなるのです。 準備とセッティングのコツ、そして食べていて飽きない副菜まで、鍋の新しい楽しみ方をご紹介しましょう。今回は雑誌『栗原はるみ』3号「準備でおいしい、5つの鍋」より、「大根そば鍋」と、ぴったりの副菜レシピです。 【写真】料理家・栗原はるみのおいしそうな料理の数々 ピーラーで細切りにした大根を、そばに見立てた変わり鍋
切り方ひとつで大根の味が変わる
この鍋の主役は、大根。ピーラーを使って細長くそばのように削った大根をスープにくぐらせれば、新しい食感の麺を食べているよう。胃にも優しいので、あっという間にたくさんの量を食べられます。角切りやせん切りなど、他の切り方ではこうはいきません。すぐにお腹がいっぱいになってしまったり、口当たりがよくなかったり。この鍋のおいしさは、何よりも野菜の切り方にあるのです。そば状の大根は、しっかり火を通しても、少し生っぽい状態で食べてもおいしい。ただし、ぐずぐず煮込むのは向いていません。スープは塩麴の他、みそ、しょうゆなど好みで味つけしてください。 あっさりとした鍋には、満足感のある副菜を合わせます。今回はパスタのサラダを。野菜サラダなど軽い副菜を添えるなら、鍋のしめにみりんと薄口しょうゆを足して、麺類を入れてみるのもいいでしょう。そば、そうめん、稲庭うどんなど、細めの麺がよく合います。どんな料理も、いつもと違うことをやってみる好奇心が大切。そしてその都度、好みに合わせて調整し、自分の味を作ってください。
大根そば鍋
塩麴が効いた、優しい味のスープです。一本だと持て余しがちな大根も、この鍋ならすぐに使いきることができます。食欲のない日にもおすすめ。 ●材料(4人分) 豚肉しゃぶしゃぶ用 (ばら・肩ロース)...300~400g 大根...20cm(正味400g) せり(大)...2束(150g) A だし汁...カップ 6 塩麴...大さじ 3 薄口しょうゆ...大さじ 1⁄2 塩...少々 ゆず...適宜 ゆずこしょう...適宜 七味唐辛子...適宜 ●作り方 1 大根は皮をむき、包丁で縦に1cm間隔で切り込みを入れ、ピーラーで麺のように長く薄く削る。 2 せりは洗って水けをよくきり、5~6 cm長さに切る。 3 鍋にAを入れて煮立て、好みの量の大根を入れて火を通し、豚肉を広げながら加える。最後にせりを加えてさっと火を通し、器に取り分ける。好みでゆずを絞り、ゆずこしょうを添え、七味唐辛子をふっていただく。