デバイス携帯時代の移動に寄り添う「オブジェクツ アイオー」 iPhone16ケースは9月下旬発売
目指すのは「現代人の移動のアップデート」
WWD:なぜデバイスを中心とした製品開発を行うのか。
角森:現代人は、常に何かしらのデバイスと共に移動している。機能性とデザイン性を両立したレザープロダクトは、現代人の移動を快適にし、アップデートする。月に1回しか使わないモノの開発で、現代人の移動をアップデートするのは難しい。そこで、ほとんどの人が毎日使う、現代人のライフスタイルに欠かせないiPhoneなどのデバイスに行き着いた。自分たちが作った製品とのタッチポイントが増えるほど、ユーザーに与える影響は大きくなっていく。現代人の移動をアップデートする効果的な方法だ。
WWD:立ち上げ当初から、デジタルデバイスに焦点を当てていた?
角森:最初に発売したのはMacBookを持ち運ぶためのバッグだが、デジタルデバイスに焦点を当てたというよりは、自分たちが欲しいものを作ろうとした結果だった。
WWD:現代において一番重要だと思うデバイスは?
角森:やはり、iPhoneだと思う。Apple Watchもある程度普及したが、数で言うと圧倒的にiPhone。
WWD:それに対してのアプローチは?
角森: “マグウェア”シリーズには力を入れており、iPhoneを持ち歩くのが面倒だとか、不安だとか思わないよう、体と“接続”するような感覚を覚える製品を目指している。デバイスはポケットに入れていても、「すぐに取り出せないと不安」や、「タクシーに忘れてしまわないか」と心配になる中、身体とデバイスの間を物理的にも精神的にも繋げることで、持ち歩くことが快適になれば、安心感に繋がる。
必要なのは“身につけていることを忘れる”こと
WWD:体と“接続”する製品とは、具体的にどのようなもの?
角森:もしかしたら、“身につけていることさえ忘れる”製品かもしれない。ユーザーから「帰り道にカメラを忘れたと思ってオフィスに戻ったら、実際にはカメラが入ったカメラバッグを持っていた」という話を聞いた。その時、デバイスが体に“接続”しているとは、まさにこの事だと思った。「服装に合わない」「重いから移動したくない」「これで会食には行けない」みたいな制限から解放する、身につけていることさえ忘れる製品が、移動を快適にする。