「シート争いにおける力強いスタート」 米国GP2日目の角田裕毅のパフォーマンスを「レッドブル昇格オーディションに向けての良いアピール」と専門メディア
一方、RBのテクニカルディレクターであるジョディ・エッギントンは「スプリントでは両車とも少しばかり苦戦した」と振り返るも、その後のセットアップの変更については「正しい方向に進んでいる兆しがある。バランスは改善された」と手応えを掴んだようだ。また、予選については以下のように総括した。 「ユウキはしっかりと予選をまとめたが、残念ながら僅差でQ3進出を逃した。(中略)今日の予選で車のパフォーマンスは前進したと考えており、明日のレースではそれがどれほどレースペースに反映されているかを確認できるだろう。中団争いでの接戦が予想される」 各国専門メディアの反応を見ると、ブラジルのF1専門サイト『F1 MANIA』は「角田が11番手と、RBは予選でまずまずのパフォーマンスを発揮」とポジティブに評し、イタリアの自動車専門サイト『MOTORIONLINE』は「RBにとっては波乱の土曜日に。角田はスプリントの大部分でセルジオ・ペレス(レッドブル)と争い、このレースのポジション争いだけでなく、レッドブルのシートを巡っても戦っていることは明白だった」と伝え、さらに予選についても以下のように言及している。 「角田はQ2で再び挑戦に臨み、ローソンとの素晴らしいチームプレーを見せた。ニュージーランド人ドライバーはPU交換によるグリッドペナルティーを受けており、予選を利用してチームメイトにトウを提供し、Q3進出を目指した。しかし、この努力も実らず、角田は決勝で11番手、ローソンは最後尾からのスタートとなる」 そして英国のモータースポーツ専門サイト『THE RACE』は、「スプリントの勝者と敗者」という記事の中で、RBを敗者に「選定」して「角田の英雄的な努力、そしてオースティンで幾つか新しいアップデートを導入したにもかかわらず、再び十分な速さを発揮できなかった」として、ハースらライバルとのコンストラクターズ・チャンピオンシップの戦いに悲観的な見解を示したが、一方でこの日本人ドライバーについては別の評価も下している。 同メディアは、角田を「レッドブル昇格オーディション」の「勝者」とし、「スプリントでは完璧とはいかないものの、マックス・フェルスタッペンのバックアップ役を務められることを示す、かなり良いアピールとなった。ペレスとオスカー・ピアストリ(マクラーレン)に対する厳しい防御は、彼のレースクラフトの優秀さを示すものだった」と称賛した。 また予選についても、「ペレスより1つ後方、チームメイトよりはるかに前方の位置につけたことは、2025年シート争いにおける力強いスタートだ」と綴った同メディアだが、「もっとも、彼がその争いに加わるかどうかは不透明である」とも付け加えている。 構成●THE DIGEST編集部
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