中村憲剛×山根視来スペシャル対談。アメリカではリーグが選手の給料を払う? メッシ、ロイスらも参入のMLSのお金事情
「怒りながらアピールを」(山根)
川崎時代の先輩、後輩コンビの中村憲剛、山根視来のスペシャル対談の第3弾は、現在、山根が戦うアメリカの環境や、独自のレギュレーションの話題に。果たして情報が限られているMLSの年俸制度などは?(全4回/3回)。 【PHOTO】両軍、クラブを発つ監督に勝利を!負けられない最終戦は家長・小林のゴール含む3得点で川崎が有終の美を飾る!|J1第38節 川崎3ー1福岡 ――◆――◆―― 中村 ミキはフロンターレ入ってきた最初の時、ボール回しが速すぎて、「ヤバい」みたいなこと言っていたよね。それと同じようにアメリカでも最初、ギャップみたいなものはあった? 山根 フロンターレの時は技術、目、判断スピードなどすべてのレベルが違いすぎて衝撃でした。でも、それを4年間やってきたので、他のチーム行った時に技術面などに驚くことはほぼなくなりました。例えば代表にいった時も、当時はフロンターレのメンバーが多かった面もあり、技術で付いていけないということはなかったです。一方で逆にフロンターレに慣れ過ぎて、こっちでは「あ、ここでパスが来ないんだ」みたいなシーンはありますね。 中村 「ひとりでなんとかしてくれ!」みたいな場面多そうだもんね。でもそれがノーマルなんだろうな。フロンターレは顔を出して逆を突くとかをやってたけど。 山根 “ボールを当てて入っていく”プレーは、こっちでは難しかったですね。それこそパスを当てたいところに人がいなかったり、状況が悪いから、味方に出してすぐ落としてもらって1回顔を上げたいのに、その味方がもう前を向いて走っていたりとか。僕の英語力じゃそれを伝え切れず。 中村 どうやって改善したの? 山根 怒りながら「自分はこうしたいんだ」ってアピールするようにしました。 中村 「ヤマネ、怒ってんな」と伝わったんだ。 山根 そうですね。それにパスがつながらなかった時に、これは俺のミスじゃないってアピールする必要もあったので。大きな熱量でいくと、今のはこうしてほしかったんだなと、相手に伝わるようにもなるんです。そのうえで会話をしたり、コミュニケーションを取るようにしていました。 中村 今は“当てて入って潜っていく”プレーは、できるようになった? 山根 細かい部分はまだですが、いつも試合に出ているメンバーや、よく絡む仲間とは、コンビネーションが合ってきています。 中村 そうやって関係性を構築して自分を知ってもらうってことだね。 山根 怒るなど、やっぱり見せ方も大事だなとは感じました。全部が全部、ごめんって謝っても、自分がしたいことにつながらないので。 中村 だって味方と合わずに失点したら、ミキの評価も下がってしまうかもしれない。でも、これだけ試合に出ているってことは、それだけ周りからも認められているということだよね?