<タチウオ船宿記録>となる【143cm】が取材中に出た!千葉県寒川港『小峯丸』
猿島沖に移動でサイズアップ成功!
9時45分頃、レギュラーサイズの数釣りができたので、型も狙える猿島沖に移動することとなった。水深は47m。指示棚は42~39mで釣りを再開する。すると、早速テンヤの方に良型がきた。やはりこちらのポイントの方が型が狙えるようだ。さらに、テンビンやルアーを楽しむ釣り人たちもサイズアップに成功していた。そんな中、左舷でテンビンを楽しんでいた常連の方と、右舷でテンヤで狙っていたベテランの方に、立て続けにドラゴンサイズがヒットする!
沈黙を破りついに神龍(シェンロン)が!
m10時30分を過ぎると、急に喰いが止まってしまった。周りの船も竿が曲がっている様子はない。しばらく沈黙が続いたが、正午少し前になると、周りの船でポツポツ釣果が出始めてきた。こちらの船もそろそろか…と左舷ミヨシの釣り人の竿が突然、大きく曲がった。船中が一瞬で活気づき、誰しもがその竿に集中している。周囲の釣り人が協力してタモの準備行い、息を呑んで見守っている。 「そんなに大きくないよ」と謙遜していたが、大物とのファイトで針が広がらないよう慎重にやりとりを続けている。竿を持っている本人はそのサイズを一番理解しているのだろう。「バレるなよ…」と祈るような表情だ。喰い上げの際には素早くリールを巻き、強烈な引き込みはテンションを保ちながら耐える。そして「ギラリ!」とイナズマのような銀色の魚体が水面下に輝いた。「でかい!でかい!」。周りの釣り人たちから歓声が上がった。 取り込まれたのはなんと、船宿記録を更新する「143cm」のスーパードラゴンサイズ(巻頭写真)!その姿は神龍(シェンロン)と呼ぶにふさわしいほど、神々しかった。「喰いが止まった後、再び喰い出すときが大物のチャンス」というが、まさにそれが当てはまるタイミングでの釣果である。 ちなみに、143cmを釣り上げたのは常連の方で、なんとそれまでの船宿記録保持者。前回は141cmだったというから+2cmの自己記録更新を果たしたことになる。前半はテンビンでの釣りだったが、後半テンヤにスイッチしてからの釣果であったm
金井直行:釣りビジョンAPC。『海がないから海が好き。』関東の海なし県から沖釣りに通う週末釣り人。