長身を気にして、無難な服を着ていた私。「我慢」を脱ぎ捨て好きな服を着たら、いいことが起こるように
◆「着ることは生きること」だと教えられ 西先生の教えの中で一番印象に残ったのは「着ることは生きること」という言葉です。この言葉を聞いたとき、まるで雷に打たれたかのような衝撃を受けました。そうか、どんな服を着ているかで、今、自分が何を感じているのか、どこへ向かおうとしているのかが、一瞬にしてわかってしまうんだなって。私の場合、「この状況には、どんな服がふさわしいのか」と、それまでは周りの人の思いを優先して服を選んでいたけれど、どんなときでも「自分でいられること」が「着ること」なのだということに、『着る学校』のレッスンを通じて気づかされたのです。 そこであらためて、今の自分はどんな服を着たいのかと自分自身に問いかけて、それまで封印していた心のパレットの蓋を開けました。本当は、おしゃれにもずっと興味があったのに、おしゃれを楽しみたい自分自身を閉じ込めていた。そんな「我慢」を脱ぎ捨てたら、なんだかとっても楽しくなっちゃって。楽しいときは、自分に楽しい色を着せてあげたい、心が躍っているときはワクワクするような良質な素材の服に触れさせてあげたいと思うようにもなりました。 実は、『着る学校』で、私はかなり暴れたんですよ(笑)。多分、本来の私は「自己表現したい」という気持ちが強い人間なのでしょう。だから、『着る学校』という「自分の好きな服を着るのが一番!」という舞台を与えてもらったことで、逆にはじけすぎちゃったと言いますか。この場所で己の感性をフルに使って、自分自身を思いきり表現したいと夢中になるあまり、西先生から与えられた課題以上の着こなしにチャレンジしてしまうこともありました。これは私のエゴですが、一緒に勉強している仲間にも「もっと冒険しようよ!」というおせっかいな気持ちから、みんなを鼓舞するような着こなしをしてしまったことも(笑)。でも、それが許される場所なのが本当にありがたかった。西先生はもちろんのこと、一緒に学ぶ仲間がいたからこそ、私も過剰なまでに自己表現をして、「着ること」を存分に楽しむことができたのだと思います。
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