3年ぶり全国の滝川二が初戦突破! 初舞台にも「早く試合したいとワクワク」、山梨学院との優勝経験校同士の対戦制す
[12.29 選手権1回戦 山梨学院高 1-2 滝川二高 ニッパツ] 第103回全国高校サッカー選手権は29日、1回戦を各地で行った。ニッパツ三ツ沢球技場の第1試合は滝川二高(兵庫)が山梨学院高(山梨)を2-1で破った。過去2年で全国大会を経験できなかった滝川二の選手たちだが、大舞台で躍動。昨年末に指揮官に就任した小森康宏監督は「これを勢いに変えれたらいい」と次戦を見据えた。 【写真】「絶対に誰だか分からない」「オーラを失った」…ヒゲを剃ったガットゥーゾ氏 山梨学院は4-2-3-1の布陣。GKは小原稜也(3年)、4バックは左からDF小柳堅也(3年)、DF坂田嗣龍(3年)、DF志村晃(3年)、DF鈴木琉斗(3年)。2ボランチはMF根岸真(3年)とMF向口碧人(3年)。2列目は左からMF細田康貴(2年)、MF関口翔吾(3年)、MF阿部海翔(3年)。最前線にFW小河原瑛太(3年)が入った。 滝川二も同じく4-2-3-1の布陣を敷く。GKは竹本航(3年)、4バックは左からDF酒井悠利(3年)、DF滝澤呂澪(2年)、DF樋渡航(3年)、DF川上瑠已(3年)。2ボランチはMF南壮一郎(2年)とMF三宅蔵ノ助(3年)。2列目は左からMF八木寛人(3年)、MF治部翔(3年)、MF村松風亜(3年)。1トップはFW空久保善(2年)が起用された。 山梨学院は2009年度と20年度、滝川二は10年度に選手権制覇。日本一経験を持つチーム同士の対戦となった。序盤は滝川二が三宅のパスを起点に攻撃を仕掛けていく。前半24分には先制に成功。中盤の酒井から浮き球のロングパスが飛ぶと、治部がボールに背を向けたまま反応する。PA内に入り込み、左足シュートを決めた。 追いかける展開となった山梨学院も、その後は攻勢を強める。すると前半40分に同点。左サイドで細田からパスを受けた小柳がクロス。ファーサイドの阿部が折り返すと、最後は小河原がダイレクトシュートを沈める。予選決勝でも県優勝ゴールを決めた男が再びゴールネットを揺らした。 前半を1-1で折り返すと、山梨学院はハーフタイムで細田を下げてプリンスリーグ関東2部得点王のFW関塚力登(3年)を投入する。関塚と関口による個人技で何度も突破を図り、チャンスを創出。それでも、拮抗した展開は続いた。 山梨学院は後半37分に交代カードを切る。向口に代えてMF山田逞人(3年)が入った。予選直前の骨折から待望のメンバー入りを果たしたチームキャプテンが選手権デビュー。しかし、勢いに乗りたいところで1分後にまさかの展開が訪れた。 滝川二は後半38分、途中出場のMF松元大智(3年)が鋭い突破で敵陣に進入。相手のファウルを誘い、PKを獲得した。39分にキックポイントに立ったのは三宅。冷静に右足シュートを決め、2-1と勝ち越した。 直後に試合終了。滝川二が2-1で初戦突破を果たし、31日の2回戦に勝ち進んだ。第2試合の結果で、2回戦の相手は東北学院高(宮城)となった。 滝川二の小森監督は、山梨学院を称える。「非常にパワフルなチームだった。われわれが今まで積み上げてきたものがどれだけ出せるかというところだったが、最後まで走り切れたのが勝因」と総括した。 初の大舞台にも、滝川二の選手たちは緊張知らず。指揮官は「昨日の晩も全然緊張せずに、早く試合したいという感じでワクワクしていた」と様子を明かす。「山梨学院さんは強いので、自分らの力がどれだけ通用するかを試したがっていた」と目を細めた。 一方、山梨学院の岩永翔監督はPK献上に「それも含めてサッカー」と悔しさを飲み込む。後半開始は圧していたが逆転できず。「最後のゴール前のところで焦っていた。どうしても個の力に頼っていた」と原因を振り返っていた。
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