優秀な上司でも「性格が原因で降格」が急増のナゼ これから「仕事できる」定義が激変する深刻背景
部下にきつい上司でも仕事ができれば高い評価を受ける。そんなケースは皆さんもよく目の当たりにしているのではないかと思います。 しかし、今、この状況が変わりつつあります。仕事ができても部下にきつい上司は降格などの厳しい処分を受けるケースが出ているのです。その背景には、深刻な人手不足があります。 この点について、経営心理士として1200件超の経営改善を行い、経営心理士講座を主宰する、一般社団法人日本経営心理士協会 代表理事の藤田耕司氏の著書『離職防止の教科書――いま部下が辞めたらヤバいかも…と一度でも思ったら読む 人手不足対策の決定版』から一部を抜粋・再編集し、今、上司として知っておくべき時流の変化と仕事ができる上司がきつくなる理由についてお伝えします。 【書籍】「離職の理由と対策が体系化されている」「事例が豊富で明日から使える」と話題の『離職防止の教科書』
■言葉がきつい上司、言い方がきつい上司 「何やってんだよ! ほんと使えねえな」 「やる気あるの? もっと気合い入れてやれよ!」 「そんなことしても意味ないだろうが! 頭使えよ、頭を!」 メディア関連の会社に転職したS氏は、配属された部署のマネージャーがこういった言葉を部下にぶつけている状況に目が点になったと話します。 「はじめは体育会系の上司だなぁって思ってたんですが、自分にもそういう言葉が飛んでくるようになってからは、胃をすり減らしながら働くようになりました。
それで2年ちょっとで辞めました。あの人が原因で何人も辞めましたよ。でも本人に反省の色はなく、ある新人が辞めたときは『すぐ辞めるならはじめから入社して来んなよな』と愚痴ってました」 「今のご時世、そんな人いるの?」と思われるかもしれませんが、このようなきつい言葉を使う人は、一定数いらっしゃいます。 また、きつい言葉は使わないものの、「言い方」がきつい人もいます。 例えば、不機嫌に話す人、イライラしている人、冷淡な印象を与える人、理詰めにする人などです。