【40代、50代の腰痛を元から治す】一度起こすとクセになる!「ぎっくり腰」を防ぐ方法と応急処置を知っておこう!
OurAge世代に多い「腰痛」の悩みの中でも経験者が多い「ぎっくり腰」。物を持ち上げたとき、くしゃみをしたときなど、ちょっとした瞬間になった人が多数。そもそもぎっくり腰になってしまう原因は? 防ぐ方法や応急処置は? そんな疑問について脊椎外科専門医の吉原潔さんに伺った。対策を知って、ぎっくり腰を未然に防ごう。
急に起きる強い腰痛がぎっくり腰。正式な病名は「急性腰痛症」
まずは、そもそもぎっくり腰とはどういうものなのだろうか。 「急に起こる強い腰痛を“ぎっくり腰”と呼びますが、これは通称で、正式な病名は“急性腰痛症”といいます。ただ、画像診断で原因を特定できれば、病名が追加されたり変わったりするケースもあります。 痛みが起きる原因はさまざまですが、腰の関節や軟骨などに許容以上の力がかかってねんざのような状態になる場合と、腰を支える筋肉や筋(すじ)などの組織が損傷して起きる場合が多いのです。 腰をねじる動きや、物を持ち上げるとき、くしゃみ、洗顔といった何気ない動作が引き金になりやすいですね。 痛みは急に起きますが、日頃の悪い姿勢などによって腰に過剰な負担がかかっていた可能性が高く、すでにギリギリの状態になっていた筋肉が、ちょっとしたきっかけで悲鳴を上げるような状態になった結果がぎっくり腰です」(吉原先生)
ぎっくり腰になったら安静に。痛みがやわらいできたら積極的に体を動かす
では、ぎっくり腰になってしまったときは、どうすればよいのだろうか? 「強い痛みがあって動くのもつらいときは安静にすることが大切です。横向きに寝て体を丸めるなど、腰に負担をかけない楽な姿勢で安静にしましょう。 腰は、冷やしたり温めたりなど温度は気にせず、自然のままでOK。痛みが引いても、早い段階でのマッサージなどは症状を悪化させかねないので控えたほうがいいですね。 ほとんどの場合は1~3日で症状がやわらぐので、動けるようになったらなるべく普通の生活を心がけるようにしましょう。じっとしているよりも治りが早くなります。 ただし、圧迫骨折を起こしているなど安静を必要とする場合もあるので、強い痛みの場合は、早めに整形外科を受診してください」 ちなみに、よく、ぎっくり腰に一度なるとクセになるといわれるが、これは本当なのだろうか? 「実際、繰り返しぎっくり腰を起こすことは多いです。痛みが治まってきたからと安心して、まだ万全ではない腰の筋肉や関節に過度な負担をかけたり、腰の不調を招く原因になった生活習慣を続けていたりすると、再発しやすくなります。 腰痛を起こした原因を自分なりに見直して、対策をすることが大切です」