2025年も物価高は止まらない…大手企業「値上げする」48%、庶民を食品値上げが直撃!
やっぱり2025年も、庶民生活は苦しいままなのか。今年も「物価高」は止まりそうにない。大手企業は、2025年も値上げする気満々なのだ。 【写真】「うまい棒」値上げが波紋…コスト高に苦しむ駄菓子業界、メーカーが吐露した“ジレンマ” 共同通信が主要114社に行ったアンケート調査によると、回答企業の46%が「前年と同程度の物価高が続く」と答え、48%の企業が製品やサービスの価格を引き上げる、としている。調査結果を年明け(2日)にまとめた。 庶民を直撃しそうなのが「食品」の値上げだ。 「帝国データバンク」によると、2025年1月から4月までに値上げが予定されている食品は、4カ月連続で1000品目を超え、6121品目に達するという。国内の主な食品メーカー195社の発表をまとめた。この数字は、24年の同じ時期に比べて500品目以上多く、このペースがつづくと、25年に値上げされる品目数は、24年に値上げされた品目を大きく上回ることになる。 ■「食品」は値上げ率18% 内訳は、弁当向けの冷凍食品や缶詰など「加工食品」が2121品目と全体の3割を占め、缶ビールやコーヒーといった「酒類・飲料」が1834品目、「パン」が1227品目となっている。 値上げの要因は「原材料高」が一番多く、1回当たりの値上げ率は平均18%と、24年(17%)を上回っている。 しかし、すでに庶民は、3年近くつづく物価高にヘトヘトになっている。 日銀の「生活意識に関するアンケート調査」(24年10月発表)によると、暮らし向きに「ゆとりがなくなってきた」が52.7%に達し、物価に対する実感は「かなり上がった」63.8%、「少し上がった」30.9%と、9割以上が物価高を実感している。「1年前に比べ、物価は何%程度変化したか」は、平均+14.5%だった。14%もモノの値段が上がったら、生活が苦しくなるのは当たり前である。 経済評論家の斎藤満氏はこう言う。 「大企業の経営者は、値上げを躊躇しなくなっているだけに物価上昇は止まりそうにありません。問題は、政府が物価高を深刻に捉えていないことです。いまだに『デフレ脱却』などと口にしている。物価上昇の実態が分かっていないのでしょう。そもそも、物価上昇率2%という政府の統計が実態を表しているのかが疑わしい。庶民の肌感覚では14%だし、それが実態に近いのではないか。インフレを沈静化させるためには、まずは輸入物価を引き上げている円安にストップをかけることです。日銀が利上げに踏み切るしかない。なのに、政治的な要因で日銀は利上げに踏み切れないでいる。このままでは庶民生活は苦しいままです」 多少の賃上げでは焼け石に水である。