日本に残る<一度決めたら変えるのをよしとしない風潮>。和田秀樹「だから政治しかり景気対策しかり、ドン詰まりまでいくのでは?」
「『日々、ためす、楽しむ』。これこそが、若々しさの秘訣です」そう語るのは、著者累計1000万部を超えるベストセラー作家であり、長年高齢者医療の現場に携わる精神科医・和田秀樹先生。そんな和田先生の著書『60歳からはわたしらしく若返る: 一生、元気に美しく年を重ねられる365のヒント』から一部引用・再編集し、「脳・心・体に自信を持ち続けるために取り入れたいこと」を、当連載にてご提案します。今回のテーマは「考えを変えることを恐れない」です。 【書影】専門医がすすめる、脳と心と体に効く暮らし方。和田秀樹『60歳からはわたしらしく若返る:一生、元気に美しく年を重ねられる365のヒント』 * * * * * * * ◆考えを変えることを恐れない 人との関わりの中でよくあるのが、「あの人、この前はこう言っていたのに、違うじゃん」ということ。 意見や信念が変わる「変節」です。 日本では、一度決めたら変えることをよしとしない風潮があります。 違うと思ったら変える、やってみてダメなら変える、ということがなかなかできない。 だから、政治しかり、景気対策しかり、ドン詰まりまでいってしまうことが多いのです。 違うと思ったら、恐れずに意見を変えていきましょう。
◆自分の考えとして たとえば、「以前、補聴器はイヤだと言ってしまったから、もう言いにくい」なんて遠慮はいりません。 「昔は、経済格差があったほうが生産性が上がると思ったけれど、実際に格差が広がったら、ろくなもんじゃないことに気づいた」。 おおいにけっこうなことです。 周囲に流されるのではなく、自分の考えとして素直に言えるなら、その清々しさはとても魅力的なのです。 ※本稿は、『60歳からはわたしらしく若返る:一生、元気に美しく年を重ねられる365のヒント』(日本文芸社)の一部を再編集したものです。
和田秀樹
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