受験や学費に必要なお金、どうしたらいい? 8つのポイント
7.大学院に進む場合のお金は?
大学卒業後の選択肢の一つが大学院への進学です。全体でみると、大学院に進む学生は1割程度ですが、理工系学部では約4割が進学しています。 大学院に進学した場合の学費は、国立大は入学料、授業料とも学部と同じ標準額です(法科大学院を除く)。公立大の学費も国立大と大きくは変わりません。私立大の場合、学部の初年度の学費の平均は約136万円ですが、修士課程は約107万円、博士課程は約84万円と安くなります。 学部より安いとはいえ、小さな額ではありません。ただ、教育ジャーナリストの石原賢一さんは「大学院の学費については、保護者がそこまで考える必要はない」と言い切ります。
8.資格取得で奨励金をもらえる大学も
就職活動のみならず、社会に出て武器になるのが「資格」です。その資格取得に向けて「学びたい」という学生たちの意欲を応援しようと、合格者に奨励金制度を設ける大学もあります。 例えば、追手門学院大学の「資格等取得奨励金制度」は、ファイナンシャル・プランニング(FP)技能検定2級なら1万円、日商簿記検定1級なら3万円などと、資格の難易度に応じて奨励金の額が決められています。最も高額なのは公認会計士で30万円です。成績評価(GPA)などで一定の条件を満たす必要はありますが、大学側は「仲間たちと机を並べて勉強する体験を通して、学生たちの様子には取得した資格の数だけでは測れない変化が見られる」と言います。 お金に関することは、知らないと損をするばかりです。親がよく調べて、少しでも家計の負担軽減になる方法を探すために、情報を集めることがとても大切です。
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