受験や学費に必要なお金、どうしたらいい? 8つのポイント
4.奨学金の情報収集は積極的に
我が子が晴れて大学生になると、授業料だけでもまとまったお金が必要になります。その負担を軽減してくれるのが、奨学金や授業料減免といった制度です。2024年度からは、国による給付型の奨学金の枠が大きく拡充されました。大学独自の奨学金も広がっており、知らないと損をしてしまいかねません。 ファイナンシャルプランナー(FP)の竹下さくらさんはこう話します。 「奨学金を利用すると返すのに苦労するイメージがあるかもしれませんが、返済の必要がない給付型の奨学金もあります。また、私立大を中心に独自の奨学金制度を設けている大学が多くあります。経済的に苦しいからと進学をあきらめたり、我が家はもらえないだろうと決めつけたりせずに、奨学金に関する情報は積極的に集めておくといいでしょう」
5.使える奨学金を探すには
日本学生支援機構(JASSO)の調査によると、現在、学生の約半数が奨学金を受け取っています。 親世代は奨学金というと、お金を借りる「貸与型」をイメージする人が多いかもしれませんが、近年は返済不要の給付型奨学金や、学業成績優秀者、学費の支払いが困難な家庭を対象とした学費減免制度などが広がっています。また、財団や企業が提供する給付型奨学金もあり、所得制限がないものや、対象人数が多くて金額も大きいものが少なくありません。 ネットで申請できる奨学金も増えており、検索から申請までができるサイトもあります。まずは探して、気軽に応募してみるといいでしょう。
6.私立理工系や多子世帯なら要チェック
2025年4月から、子どもが3人以上いる家庭を対象とした、国による大学などの学費の無償化がスタートします。すでに始まっている経済支援のなかには、子どもの人数に関係なく、私立大の理工農系学部の学費が減免になるものもあります。 ただし、多子家庭の子どもの人数の算定には条件があります。理工農系学部については、世帯年収が600万円程度までであることや、減免対象になる学部・学科であることが条件になりますが、採用されれば文系学部との差額分相当の学費減免支援を受けられます。「うちも、もらえるかも?」と思ったら、申請しておくとよさそうです。