大谷翔平が2度宣告された不可解判定…本当にボークだったのか?
しかも、不可解判定は、これだけでは済まなかった。大谷は気持ちを切り替えて、エスコバーと勝負したが、カウント1-2から5球目にスプリットを投じて、エスコバルがハーフスイング。三塁のマーゼル塁審は、そのハーフスイングのジャッジを下すのではなく、またボークを宣告したのである。大谷は首をすくめて、控えめに右手で「WHY」の意思を示し、そして苦笑いを浮かべ首をひねった。 マドン監督は、もうあきれた表情でベンチを出なかった。 ルールブックにある「投手がセットポジションから投球するに際して、完全に静止しないで投球した場合」に該当すると判断されたようである。2つのボークで走者が還り1点を献上することになったのだ。 池田氏は、「スロー映像を見ると、左足が少しだけ小刻みに揺れていたが、ずっと動いていたわけでなく一瞬、止まっている時間帯がハッキリとあった。メジャーでは、審判への抗議など反抗的な態度を見せると、より厳しく見られる傾向があるそうだが、ボークを抗議された腹いせなのか、あるいは、大谷が注目選手だからなのか、それとも他に理由があるのか、悪意を感じるボーク判定に見えた。メジャーであろうとNPBであろうと、審判は、中立の立場でゲームの主役になるべきではない。大谷が、今後、牽制の基準に悩むことがないように球団は公式に抗議し審判の見解を明確に引き出すべきだろう」と指摘した。 “ボークショック”で、捕手のカート・スズキも動揺したのか。大谷はスプリットでエスコバルをスイングアウトさせたが、落差がありすぎてワンバウンドとなり、スズキがミットで弾いて大きく後逸。ボークで三進していた走者が生還し、エスコバルも振り逃げに成功した。 大谷はヒットを打たれることなく2-3と1点差に迫られることになった。さらに続くスミスにライト前ヒットを打たれ二死一、二塁とされたが、ペラルタから8個目の三振を奪い、勝利の権利を持って86球でマウンドを降りた。大谷は投手としては、ここで降板。その後、ライトの守備についたが、6回に4-4の同点に追いつかれて3勝目は消滅した。大谷は2番打者としては、2本の二塁打をマーク。3回二死一塁から右中間を破った二塁打は、自らを援護する貴重な2点目のタイムリーとなり、7回の二塁打は勝ち越し機につなげるもので、チームは延長戦を制して4連勝した。 地元紙のオレンジカウンティ・レジスター紙によると、大谷はボークの判定に関して試合後、「映像で振り返った感じでは僕の中ではそうでもなかったかなと思いました」と語り、判定に納得がいっていない様子だったという。