なぜ森保監督は本田圭佑の東京五輪OA枠立候補を歓迎したのか?
今月14日からインドネシア・ジャカルタで開催される、第18回アジア競技大会に臨む東京五輪世代のU-21日本代表メンバー20人が3日、日本サッカー協会(JFA)から発表された。指揮を執る森保一監督(49)にとっては、A代表監督との兼任が決まってから臨む初めての公式戦となる。 4年ごとに開催されるアジア競技大会の男子サッカー種目は、韓国・釜山で開催された2002年大会から23歳以下の年齢制限が設けられている。日本は2年後に開催される五輪への強化の場として、U-21代表を編成して臨む方針を今大会も貫いた。 56年ぶりの自国開催となる東京五輪に臨む男子代表監督に、サンフレッチェ広島を3度のJ1制覇に導いた森保氏が就任したのが昨年10月。今大会で5度目の活動を迎えたなかで、1997年1月1日以降に生まれた東京五輪世代から総勢54人の選手が招集されている。 DF板倉滉(ベガルタ仙台)、DF立田悠悟(清水エスパルス)、MF三好康児(北海道コンサドーレ札幌)、MF遠藤渓太(横浜F・マリノス)、そして川崎フロンターレ入りが内定したMF三笘薫(筑波大学3年)らが4度目の招集を果たすなど、本大会は18人で編成される五輪代表チームの中核を成す選手たちも徐々に固まってきた。 アジア競技大会には五輪と同じく、オーバーエイジを最大で3人招集できる。金メダル獲得で兵役が免除される韓国は、26歳のFWソン・フンミン(トッテナム・ホットスパー)らをメンバーに加えたが、東京・文京区のJFAハウスで記者会見の臨んだ森保監督は、東京五輪世代に幅広く経験を積ませていくスタンスを今回も変えなかった。 「ラージグループのなかから大会ごとにメンバーを大幅に変えて、全体の底上げを図りながら、最終的には東京五輪本大会で一番強いチームを作ることを考えて活動しています。今大会も暑さとハードな日程のなかで戦う部分では、東京五輪へ向けていいシミュレーションになると思っています」 おりしも長くA代表をけん引し、先のロシア大会を含めて3度のワールドカップに出場したMF本田圭佑(32)が、オーバーエイジ枠で東京五輪へ出場し、金メダル獲得を目指す考えを公言した。 本田は日本時間2日夜に放送されたインターネットテレビ局『AbemaTV』のニュース番組に、滞在先のバハマから生出演。パチューカ(メキシコ)退団後の新天地として報じられている、メルボルン・ビクトリー(オーストラリア)との契約が近いことを示唆したうえで、今後の目標として2年後に迫った東京五輪参戦を唐突にぶちあげた。