カジノ誘致反対 「ハマのドン」藤木氏が会見(全文1)横浜港以外ならどこでもやってくださいよ
伴淳三郎さんにコマーシャル出てよって言った
藤木:あしたはいよいよ横浜へ帰ろうと。飛行機で札幌まで出なきゃいけない。じゃあ今日は早く寝ようというので夕方寝て、さあ、じゃあ、あしたはこういうところ行って、役所へも行かなきゃいけない、安定所へも行かなきゃいけない、こうだなって考えてるところへお客さんですよっていって中年のおばさんが来てくれて、横浜へ働きに来るっていう人の親なんですよ。そのお母さんが来て、どうしても心配なんだと。だからちょっとお伺いしたいことがあるっていうんで、ああ、どうぞどうぞ。お預かりするんですから、ちゃんとやりますよ。うちはちゃんと寮もあるし、生活には一切事欠かないからって言ったら、いや、そういうことじゃないんですと。 実はうちのせがれは入れ墨をしてないんです。入れ墨してないけども、横浜で大丈夫でしょうかって。真面目な、もう考え抜いて私にそれを言いに来てる。これはもう本物だなと、いけないなと思いまして、すぐ、私は帰ってきてテレビのコマーシャルを藤木企業として載せました、フジテレビで。友達がテレビ会社にみんないたもんですからね。それでもう、藤木という会社はこういう会社で、こういう寮があって、こうでああでって、それを、じゃあ仕事やってるところで、伴淳三郎がいるから、伴さん、あんたがじゃあ藤木のヘルメットかぶってコマーシャル出てよって言ったら、ああ、分かったって、じゃあやりますよ。 そんなことで番組を作る人たちが来てまず言ったことは、フィルム作る連中が、駄目だ、役者なんか使っちゃ駄目ですと。どんな立派な役者でも必要ない。皆さん汗かいて、港の最先端で、現場で、鉄板のデッキの上で働いてる姿、それだけ映せばもうみんな来ると。こんなに立派な職場はないですよと。テレビ会社の人がそう言ってくれました。 通訳:すいません、通訳を入れます。
横浜港は今、トップを走っている
藤木:なんか話が横浜のそういう話で終わっちゃってますけども、これから本当の話をします。横浜港が今世界で、ここの10年間、港というのは今コンテナが主になりましたからね。コンテナヤードというのが地球上に700あります。そしてその中でファクターは、まずリアイアビリティ、信頼。リアイアビリティというターム。それからプロダクティビティ、能率というターム。それからホスピタリティ、これは連絡とかいろいろな人間関係。このリアイアビリティとプロダクティビティとホスピタリティ、この3つの要素で、この700のコンテナバースの評価が、毎年【ロンドン 00:27:45】の、これは本屋さんですけども、【『The Journal of Commerce』 00:27:51】という、会社が発表しています。よく調べています。 そこで今トップを走っているのがポート・オブ・横浜・ジャパンなんです。おかげさまで、これは、本当にわれわれは恵まれているし、いい人がいっぱい集まっています。ただ、日本の国は労働力が、普通の労働力で普通に仕事をしているのに賃金が高いっていうことをしきりに言うんですね。船会社自体が、今日辺りもコンテナが空になっちゃって、そのコンテナがどこかいっちゃって困っちゃっていると。太平洋で今、嵐になって、バンコクから出たアメリカ行きも、上海から行くアメリカ行きも、釜山から行くアメリカ行きも、もう全部、太平洋の真ん中で立ち往生すると来るところは横浜なんですよ。横浜へ来るとみんな直してくれる。ちゃんと荷役を整理してくれる。 これはおかげさまで、世界の信用とか技術能力はわれわれ先輩の遺産ですね。誰が教えるわけじゃない。港湾学校はつくりました。私がオランダへ7回、1人で通って、あちらの文部大臣と話して、横浜へハーバー・トレーニング・スクールをつくってもう15年になります。 司会:いったん通訳入れてください。 藤木:はい、ありがとうございます。この話はこの程度にいたしまして。今、横浜港は産業が、工場が、安い労働賃金を求めて中国へどんどん工場が移っていった。もうそれが20年前からですね。従って工場がなくなっちゃった。製品がなくなった。それから輸入も、もうこれもなかなか爆発的な増加はありませんし。