エアコン、冷蔵庫が大本命?節約志向の年末商戦、白物家電は高単価な商品も結構売れている?
12月の週末、ヤマダデンキ「LABI1 LIFE SELECT 池袋」はクリスマスギフトの購入やセールの白物家電を探す客であふれていた。 【写真】2024年の売れ筋家電はいったいどれ? 冷蔵庫売り場の店員は「年明けにもセールをやりますが、年末がいちばんお得です」と声をかけてきた。「ビックカメラ新宿西口店」の洗濯機売り場でも、店員は「白物家電は新モデルが出る度に値段が上がるので、買うなら今ですよ」と話すなど、どの店も一段と接客に力が入っている。
今年は厳しい物価上昇で消費者の節約志向も高まっている。そんな中、家電量販店各社は、年末商戦の目玉にどんな商品を打ち出しているのか。 ■補助金が家電の購入の後押しに まずはエアコンや冷蔵庫など、省エネ機能を備えた白物家電だ。買い換えで電気代を節約できる点をアピールしている。 ただし、一段と高機能化が進んだこともあり、冷蔵庫は4人家族向けの400~500リットルだと、20万円以上と高額な商品も多い。エアコンもなかなか高額だ。
そこで、一部の自治体では新規購入や買い換えを補助金で後押ししている。東京都では2024年10月に補助金制度「東京ゼロエミポイント」事業が従来より対象を広げて再スタート。都民が冷蔵庫や高効率給湯器、LED照明を新規購入、もしくは買い換える場合、店頭で最大8万円が値引きされる。 各社はゼロエミポイントの値引きに加え、独自のポイント還元やセールと組み合わせて安さを訴求する。実際、補助金は購入のきっかけになっているようだ。
前出のヤマダデンキでは専用の窓口が設置されている。記者が訪れた日はカウンターが客で埋まり、店員もフル稼働状態だった。 ゼロエミポイントは買い換えの場合、2027年まで続く予定だが、ビックカメラのエアコン売り場の店員は「購入者が多く、補助金の消化スピードが早い」と話す。予算を消化し、早期終了となる可能性もありそうだ。 ■5万円以上の上位モデルへ買い換えも ドライヤーやヘアアイロンなどの理美容家電も注力する商品だ。コロナ禍で自宅ケアの関心が高まり、今でも需要は衰えていない。