[MOM4799]静岡学園MF山縣優翔(2年)_背番号10が悔しさ晴らす決勝点!!「自分が一番結果を残したい気持ちがあった」
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ] [7.30 総体3回戦 日章学園高 1-2 静岡学園高 Jヴィレッジ] 【写真】影山優佳さんが“人気女優”と代表戦を現地観戦「可愛すぎる」「勝利の女神が2人」 伝統ある「静学の10番」を背負う期待の2年生MF山縣優翔(2年)だが、夏の全国大会はここまで出番なし。高円宮杯プレミアリーグでもシーズン途中からベンチスタートとなっていた。 年代別日本代表も経験している10番の技術は高く評価されている一方、どうしても「プレーにムラがある」(川口修監督)点もあり、スタメン落ちという判断をされていた。悔しい思いは当然抱えている中で巡ってきた出場機会。それを晴らすためのゴールをという思いは「めっちゃありました」(山縣)。 しばらく公式戦から離れていただけに「試合勘はなくなってしまっていて、やりながら取り戻す感覚だった」と言う。徐々に本来のペースを掴むと、川口監督の求める「チームが苦しいときにボールを受ける」部分を出しつつ、もう一つ「後ろでさばくだけでなく、ゴール前に出て行くプレーを」という要求にも応えてみせた。 後半10分、静岡学園が攻勢に出たタイミングで山縣もゴール前まで前進。フワリとこぼれてきたボールを叩く形の右足シュートは、見事にゴールネットを揺らした。 「自分が一番結果を残したいという気持ちがあった。点とかアシストに絡めたらと思っていた。(ゴールの場面は)自分も思いきって前に行っていいなという判断だった。公式戦で点を取れていなかったので、『点取りたいなあ』というのはあった」(山縣) このプレーぶりには指揮官も「悔しい思いをしていただろうけれど、良い表現をしてくれた」と振り返る。感情が空回りすることなく、ピッチでのパフォーマンスで監督にメッセージを出してきた点を高評価したようだった。 ただ、本人はこの日のプレーに満足しているわけではない。「フィジカルのあるタイプではないので、もうちょっと予測とかを早くして、相手に当たらないようにプレーしていきたい」と言う。また、次の相手・神村学園高戦に向けても闘志を燃やしている。 「プレミアリーグで神村を観て、『めっちゃ上手いな』と思った。名和田我空というスーパーな選手がいて、周りの選手の技術も高いので本当に楽しみです」(山縣) 苦しみながら成長を続ける「静学の10番」が、技巧派対決となった準々決勝で何を魅せられるか。一つの注目ポイントになりそうだ。 (取材・文 川端暁彦)