スーパーフォーミュラ2024 Rd.5プレビュー 悔しい思いをしながらも“1勝目”を狙う者たち
2024年の全日本スーパーフォーミュラ選手権もシーズンの折り返しを迎え、今週末は栃木県のモビリティリゾートもてぎで第5戦が行われる。
まずは、今回も大会前に大きなニュースが飛び込んできた。テオ・プルシェールが突然離脱したことで、いまだに落ち着きを見せないITOCHU ENEX TEAM IMPULの19号車。そこに今回と第6戦・第7戦の富士大会でニック・デ・フリースが乗ることが決まったのだ。昨年の前半戦はF1に参戦し、今季はTGRの一員として世界耐久選手権に参戦している。
事前にテスト走行することもなく、いきなりのデビュー戦となるが、どんな走りを見せてくれるのか。注目の1戦となるだろう。
ここまでの今シーズンを振り返ると、開幕戦鈴鹿で優勝を飾った野尻智紀(TEAM MUGEN)がランキングをリードしている。第3戦SUGOでは赤旗途中終了となったため、優勝ではあるもののハーフポイントという形にはなったが、毎戦コンスタントにポイントを積み重ねている。
また第2戦では牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が参戦6年目で待望の初優勝を飾り、これまでの悔しさを乗り越えての勝利ということでパルクフェルメでの号泣シーンは、多くのファンの記憶に残っていることだろう。
さらに先月の第4戦富士では坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)が逆転で4年ぶりの勝利。この週末は女性ドライバーだけで争われるKYOJO CUPも併催され、そこに参戦する斎藤愛未が優勝を飾り、夫婦同日優勝という快挙を成し遂げたことも大きな話題となった。
こうして歓喜の勝利を挙げているドライバーがいる一方で、“勝てそうで勝てない”状態が続き、悔しい思いをしているドライバーもいる。
なかでも悔しいレースが続いているのが、今季スーパーフォーミュラに初参戦する岩佐歩夢(TEAM MUGEN)だ。レッドブル育成ドライバーであり、この1年で結果を出してF1参戦への道に繋げようとしている。