スーパーフォーミュラ2024 Rd.5プレビュー 悔しい思いをしながらも“1勝目”を狙う者たち
ここまで第2戦オートポリスでポールポジションを獲得。第3戦SUGO、第4戦富士と予選2番手につけるが、肝心の“SF初勝利”に手が届いていない状況だ。特に第4戦富士ではスタートで大きく出遅れたことが響いてしまい、今シーズン初めて決勝でノーポイントに終わるレースとなった。
過去、日本にやってきたレッドブル育成ドライバーをみていても、結果に対して厳しい目を持っているため、そろそろ1勝目という結果を出さないと来季以降に関わってくる可能性もある。現在F1で活躍中のピエール・ガスリーも初勝利を飾ったのは8月のもてぎだった。
速さは十分に証明しており、あとは最後のピースがうまく収まれば勝つのも時間の問題という状況。オートポリス、富士ともにスタートで順位を落としていることを考えると、そこを克服できれば、もてぎで初優勝という瞬間も見られるかもしれない。
2人目は太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)だ。昨年の最終戦で自身初優勝を飾り、今年もコンスタントに上位争いを繰り広げている。
初勝利を挙げられたことで精神的にも余裕が出てきている様子で、シーズン序盤はどっしりと構えている雰囲気もあった。しかし、シーズン前半を終えて優勝だけでなく表彰台にも上がれていない状況。前回はロングランペースに手応えを感じているなかで決勝に臨むも、オルタネーターのトラブルでスタートできずに戦線離脱。「けっこう調子良かったので期待していたのですけど……」とやり場のない気持ちを押し殺して、現実を受け入れようとしている姿があった。
第3戦SUGO、第4戦富士とノーポイントに終わっていることもあり、首位の野尻から30ポイント以上の差がついている状況。チャンピオン争いのことを考えても、そろそろ大量得点が欲しいところだろう。太田らしいアグレッシブな走りに期待だ。
そして、前回の富士で一番と言っていいほど悔しい思いをしたと言えるのが、福住仁嶺(Kids com Team KCMG)だ。今季チームを移籍し、開幕戦からポイント圏内でバトルを展開。第4戦富士ではチームに初のポールポジションをもたらした。決勝レースも序盤からリードしていったが、途中のピットストップでタイヤ交換に手間取って順位後退。悔しい4位フィニッシュ。レース後はかなり落胆した表情をみせていた。