梅酒や梅干しだけじゃない! 大量青梅を使い尽くす、飛田和緒の簡単「梅仕事」
旅直前のマストは「青梅を冷凍」
カーレーサーの夫の海外出張に30年ぶりに帯同させてもらったという料理家の飛田和緒さん。サーキットのラウンジでは、朝昼晩夜食の1日4回、ハムやチーズなどの前菜、肉や煮込みなどの主菜、パスタやグラタン、サラダ、デザートとフルコースのケータリングサービスが振る舞われたそう。 「お食事の時間ごとにテーブルクロスをかけ、可愛らしい花を飾る心遣いにも、気持ちが和んだ」と言います。 【写真】傷がなくつやつやした青梅を見つけると「買わずにはいられない」飛田さん。 そんな優雅な旅を楽しめたのも、前日までの慌ただしい「仕込み」があってこそ。 以前の記事「『梅干し味に目がない』料理家 飛田和緒が梅肉を使っても、種を捨てない理由」でも紹介したように梅が大好きな飛田さんは、実はこの時期は梅のことで頭がいっぱい。 仕事の合間に状態のよい梅を見つけては買い込み、あれこれ仕込むのですが、梅は出回る時期がそれほど長くないため、「早く漬けなければ」と気が気ではないようです。 旅直前まで、青梅を冷凍したり、塩でもんだり、醤油に漬けようか甘く漬けようか悩んだり……。 そんなに気をもむくらいなら、やらなくてもいいじゃない、と思われるうちは、まだまだです(笑)。筆者も最初は面倒くさいと思っていた口ですが、作っているうちに「おいしい」「楽しい」といつの間にかはまって、今では「梅がかわいい」とさえ思える。飛田さんの焦る気持ちがわからなくもないのです。 一方で「梅シロップも、梅酒も作ってみたけど使いきれない」「瓶の梅は捨てるしかないの?」などという声も。実は筆者、梅酒漬けの梅を捨てたと飛田さんに伝えたら、「もったいない!」と怒られました。 「始末の料理」連載の第14回目は「梅シロップと梅酒の梅」。どちらもドリンク以外の使い方や、取り出した梅のおいしい食べ方、さらに韓国ツウから聞いた「梅シロップは調味料」という情報も。 前編では飛田さんが毎年必ずやっている梅仕事を、詳しくご紹介します。