年間女王最有力候補・小祝さくらの14本を分析! 『テンセイプロホワイト』や『N.S.PROモーダス』を使うのはなぜか?
今季のメルセデス・ランキング5位までのうち、竹田麗央、山下美夢有、岩井姉妹の4人が来季は米ツアーに参戦。4位の小祝さくらこそ、年間女王の最有力候補との声も聞かれる。そんな彼女が使用するクラブセッティングを詳しくレポートしたい。 【写真】小祝の14本を全部見せます! 3WとUTの打痕がスゴすぎました ドライバーは以前『スリクソンZX7 Mk II』(9.5度)に『テンセイプロホワイト1K 50S』シャフトを採用。シーズン後半では『スリクソンZXi LS』ヘッドを使用していた。そんな小祝のクラブセッティングについて、クラブフィッターの吉川仁氏に詳しく分析してもらった。 「『スリクソンZX7 Mk II』も『スリクソンZXi LS』も操作性が高くてフェースコントロールがしやすいヘッドを選択しています。シャフトでは『テンセイプロホワイト1K 50S』を使っているのを見ると、先が動くモデルが嫌でシャフトに余計なことをしてくほしくないのでしょう。つかまるヘッド+先が動かないシャフトで方向性を上げたいのだと思います」 3・5Wにも1Wと同じ重量で同じモデルの『テンセイプロホワイト1K 50S』を採用しているのは、飛距離を重視するからだという。本来であれば、60gのフレックスSを使って、重さを生かして方向性を安定させるがが、小祝はやや軽めのドライバーと同じ重さのシャフトを使うことで、ヘッドスピードを上げる点を重視。彼女のスイングの完成度の高さがあってこそ可能なセッティングだろう。 アイアンは『スリクソン ZXi7』ヘッドに『N.S.PROモーダスプロト S』シャフトを採用している。先が動かなシャフトで統一している点は見逃せない。 「『N.S.PROモーダスプロト S』を使っているのは、先がしなりすぎないモデルで方向性を確保したいからだと思います。かといって同じ重量帯の『DG』だと手元が軟らかすぎてしまう。もう少し手元が硬くてつかまりやすい『N.S.PROモーダス』の方が振りやすいメリットがありますね。。ユーティリティにも先端が硬い『テンセイプロホワイト1K 70S』を使う点を見ると、ドライバー同様に先が動かないシャフトで振り感をそろえているのでしょう」 パターには『オデッセイ Ai-ONE ミルド セブンT DB』を使う小祝。彼女のパターの選び方からは、スイングとの関連性が見て取れる。 「アイアンで払い打つ人は、マレット型を使う傾向があります。アイアンでもパットでも、フェースを真っすぐ動かして低く長く振りたい感覚があるのだと思います。逆に打ち込む人は、フェースターンさせるピン型を使う傾向がありますね」 他にドローヒッターとフェードヒッターでもパター選びの傾向が変わるという。フェースを開閉させて球をつかまえたいドローヒッターは、ピン型を選ぶ傾向がある。また、フェース面を変えずに振りたいフェードヒッターは、マレット型を選ぶ傾向があると語る。 セッティング全体の振り感がそろっているからこそ、小祝は安定した強さを発揮できるのだろう。来年の活躍が楽しみで仕方がない。 【小祝さくらのクラブセッティング】 1W:スリクソンZX7 Mk II(9.5度、テンセイプロホワイト1K 50S) ※現在は『スリクソンZXi LS』を使用 3・5W:スリクソンZX Mk II(15・18度、テンセイプロホワイト1K 50S) 3・4U:スリクソンZH85(19・22度、テンセイプロホワイト1K 70S) 5I~PW:スリクソン ZXi7(N.S.PROモーダスプロト S) 48・50・58度:クリーブランドRTX3(N.S.PRO モーダス3 105WEDGE) PT:オデッセイ Ai-ONE ミルド セブンT DB BALL:スリクソン Z-STAR XV (セッティングは「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」で撮影) ◇ ◇ ◇ 今季は『LSヘッド』がツアープロに流行していた。関連記事【松山英樹らが愛用する『LSドライバー』 スピン量を抑えるなら重心角小、高弾道を求めるなら重心角大を選ぼう!】を読めば、ピッタリモデルがわかる。