「齋藤知事への内部告発は不可解なことが多すぎる…」舛添要一元東京都知事が指摘、兵庫県政の「大いなる違和感」と「地方政治の惨状」
有権者の「マスコミ離れ」が顕著に
県知事選には、齋藤のほか、稲村和美(元尼崎市長)、清水貴之(元参議院議員)、大澤芳清(共産党、病院院長)、立花孝志(NHK党党首)、福本繁幸(会社社長)、木島洋嗣(会社社長)の7人が立候補した。 結果は、齋藤が1,113,911票(45.2%)、稲村が976,637票(39.6%)、清水が258,388票(10.5%)、大澤が73,862票(3.0%)、立花が19,180票(0.8%)、福本が12,721票(0.5%)、木島が9,114票(0.4%)であった。 齋藤勝利の要因はSNSである。それは、都知事選で予想外に票を伸ばした石丸伸二に似ている。 選挙戦序盤は対立候補に差を開けられていたが、毎日の駅前での辻立ち・挨拶に加えて、SNSでの情報発信に力を入れた。その結果、Xのフォロワーは月末の7万から20万に増えている。そして、SNSを見た有権者が街頭演説に集まるようになり、最終日には大群衆となった。これも石丸現象と同じである。 因みに、稲村はXのフォロワーが1万5千人であり、その差は歴然としている。 読売新聞の出口調査によると、齋藤県政を評価する人が71%、評価しない人が25%であった。評価する人の6割が齋藤に投票している。選挙戦で最も重視した争点は、「教育や子育て支援策」が28%、「齋藤氏に関する内部告発問題」が23%、「物価高対策」」が13%であった。 また、投票の際に最も参考にした情報として、「SNSや動画投稿サイト」をあげた人の9割弱が齋藤に投票している。まさに、「SNS恐るべし」であるが、新聞やテレビなどの既存のマスコミの堕落が有権者のマスコミ離れを生んでいるのである。 毎日新聞社と神戸新聞社が行ったインターネット出口調査によれば、10代~20代の若者の7割が齋藤に投票したという。10代~50代の投票先は齋藤が4割以上でトップである。60代、70歳以上は稲村が半数以上であるが、この世代はSNSと無縁の人が多いからだろう。