希少性が薄れる中、資産価値の高い超高層マンションやタワマンを選ぶポイントは?
資産価値の高い超高層マンションを選ぶ9つのポイント
超高層マンションが珍しくなくなった時代でも、逆にいえば超高層マンションならではのメリットを最大限に享受でき、かつ、超高層ならではのデメリットにも対応できる物件であれば、竣工後も高い資産価値を維持できるはずだ。 そのための条件としては、次のようなポイントが挙げられるのではないだろうか。 (1)眺望の良さ 眺望の良さは、超高層マンションの最大の魅力だろう。そのメリットを最大限享受するためには、高層階で眺望の良い住戸がベストだ。かつ、都内であれば東京タワーや東京スカイツリー、レインボーブリッジなどのランドマークが見える住戸は資産価値が高くなる。 他方、高層階でも周囲に高い建物があり、景色が遮られると資産価値が低下する。都心などでは現在は眺望を遮る建物がなくても、将来的に眺望が悪化する可能性があるので周辺の開発計画などにも十分に注意しておく必要がある。 (2)50階建て以上 眺望の良さを確保するためにも、50階建て以上が望ましい。30階建て、40階建ては珍しくなくなっているが、50階建て以上はまだまだ多くないので、希少性が高い。 ただ、郊外のターミナル駅などの超高層であれば、30階建てや40階建てでも周辺に同じような超高層を建てにくいエリアもある。都市計画などを確認して、今後も眺望の良さを長く確保できるかどうかを確認しておくのがいいだろう。 (3)共用施設 超高層は数百戸から1千戸規模の大規模マンションが多いので、その分共用施設が充実している。フィットネスジム、キッズルーム、コワーキングスペース、上層階のラウンジ、ゲストルームなど、時代に合わせた施設がそろっているかどうか。 ただ、あまり利用度の高くない共用施設だと、管理費が高くつくだけなので、汎用性が高い施設になっているかどうか、将来的には時代や環境の変化、居住者のライフステージの変化などに合わせて、用途の変更などを行えるのかどうかも大切なポイントになる。 (4)管理サービス コンシェルジュが常駐していれば便利で安心。各種の生活サポート、たとえばタクシーの手配から宅配物の受け取り、クリーニングの代行までさまざまで、生活利便性の向上につながり、人気が高い。築年数が長くなって建物が古くなっても、管理サービスは老朽化しないので普遍的な価値とみなされる。 セキュリティーの確保も大切で、ITを活用した最新システムが採用されていれば安心感が高まるが、コンシェルジュが人の目で来館者をチェック、有人管理の目が充実していれば、いっそう安心感が高まる。 (5)立地 超高層マンションは再開発などによって、街の中心地に建設されることが多く、駅直結、あるいは駅近物件が多い。それも複数の公共交通機関が乗り入れているターミナル駅に直結する物件なら、通勤や通学に便利なので資産価値が高くなる。 地下で鉄道駅と直結している、あるいはペデストリアンデッキでつながっていれば、雨に濡れずに鉄道を利用できるので一段と評価が高まる。 (6)商業施設・公共施設 低層階に商業施設が入っている、あるいは近隣に大規模商業施設がそろっている物件なら、利便性が高く、資産価値の維持につながりやすい。商業施設も単なるスーパーではなく、高額品に定評がある高級スーパーなどであれば、さらに評価が高まる。 また、近隣に公共施設がそろっていることも重要。 (7)地震対策 地震大国ニッポンであれば、耐震性の高いマンションであることは不可欠。特に、タワーマンションは上層階では揺れが増幅され、影響が大きくなるので、耐震構造だけではなく、制震構造、免震構造が採用されていれば安心感が高まる。 最近では、制震構造+免震構造のハイブリッド構造のタワーマンションも多くなっている。 (8)各種の災害対策 2019年には、大雨の影響で川崎市の超高層マンションの地下にある電源設備が浸水し、電気や水道などのライフラインが1週間以上使えなくなり、高層階に住む人は避難を余儀なくされ、資産価値も低下してしまった。 浸水を防ぐ防水板を設置する、電源設備を2階、3階に設置するなどの対策が欠かせない。 (9)防災倉庫 万一の大災害時には、一定期間、マンション内で生活できるような仕組みづくりが必要。少なくとも72時間、一定の照明、エレベーターの作動などが可能な非常用発電機を備えるとともに、防災備蓄倉庫を設置し、定期的に更新することが欠かせない。 防災倉庫の内容とともに、管理組合、管理会社の防災への取り組みなどもチェックしておきたい。
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