子どもの「乗り物酔い」どうしたら防げる? 遠足・旅行前に知っておきたい仕組みと9つの対策【医師に聞く】
――酔いにくくなる体づくりは可能ですか? ある程度、可能です。例えば、公共のバスや電車に積極的に乗り、少しずつ慣らしていくことで、脳のバランス感覚が鍛えられ、乗り物に乗ることへの緊張感や不安も次第になくなっていきます。公共の乗り物に慣れてくれば、遠足や家族での遠出でも乗り物酔いをしにくくなります。電車ならまずは各駅停車で短い距離から試してみましょう。 また、子どもの場合は、ブランコやトランポリンなど、身近な遊具で遊びながら、平衡感覚を養い、揺れに慣れていくこともできます。 小学生なら低学年よりも高学年、さらに中学生、高校生へと成長していくにつれ、乗り物酔いはしにくくなっていきます。上手に対策しながら、楽しい旅行や移動ができるようにしていきたいですね。 ※後編〈子どもの「乗り物酔い薬」どのタイミングで飲むのがいい? 医師と薬剤師に聞く、薬の正しい使い方とは〉に続く (取材・文/石川美香子) 〇稲葉岳也(いなば・たけや)医師/いなばクリニック院長。東京慈恵会医科大学卒業後、東京慈恵会医科大学附属病院、聖路加国際病院勤務を経て、2004年、耳鼻咽喉科・皮膚科・アレルギー科の専門クリニック、いなばクリニックを開業。医学博士、日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会専門医、日本アレルギー学会専門医、日本レーザー医学会認定医。
石川美香子