子どもの「乗り物酔い」どうしたら防げる? 遠足・旅行前に知っておきたい仕組みと9つの対策【医師に聞く】
乗り物酔いしやすい状況としては、前日、夜遅くまで起きていて寝不足だったり、朝食を抜いていたり、逆に食べ過ぎている場合などです。また、乗車中にゲームをしていたり、マンガを読んでいたりするのもNGです。乗り物の中にたばこやガソリンなどのにおいがこもっている場合にも、においに敏感な子どもは酔いやすくなります。 そして、過去に乗り物酔いを経験している子も要注意です。乗り物に乗るたび、酔ったときの不快な気分や不安感を思い出しやすい。それによって気分が悪くなり、乗り物酔いを引き起こす、という心理的なパターンを繰り返しやすくなります。 ――きょうだいでも、乗り物に強い子、弱い子がいますが、乗り物酔いに「遺伝」は関係あるのでしょうか。 乗り物酔いには、体質や日々のコンディション、生活環境などが影響してくるため、やはり、きょうだいでも、乗り物に強い子と弱い子がいるかと思います。そして、乗り物酔いのしやすさに、ある程度の遺伝的な要因も関係している可能性はあります。ただし、まだ詳しいことはよくわかっていません。 ■乗り物に乗る前に、できることはある? ――バスや車に乗る前に、できる予防策はありますか。 乗り物酔いには自律神経のバランスの崩れも影響します。緊張感や不安感などの精神的なストレスも自律神経を不安定にして、酔いやすくなります。そのため、乗り物に乗る前には体調を整え、できるだけリラックスした状態で乗るようにしましょう。 出かける前日の夜はぬるめのお湯で入浴し、早めに寝かせてあげてください。当日の朝食は消化の良いものを軽めにとるのが望ましいです。服装は、締め付け感のないジャージやセーターなど、伸縮する生地で着脱しやすい衣服を選びましょう。 マイカーでの旅行の場合は、嫌なにおいが車内にこもらないように事前に清掃したり、消臭剤を使っておいたりするとよいでしょう。乗り物酔いの薬を飲んでおくのもおすすめです。