暗号資産が全面的に急落──ADA、AVAX、XRPが約20%安で下落を主導
週末終盤から続く暗号資産(仮想通貨)市場の緩やかな下落は、米国時間9日の夕方にかけて加速し、セクターのほぼ全体が急落した。 価格は急速に下落し、本記事執筆時点でビットコイン(BTC)は9万5000ドル強まで下落し、過去24時間で約5%の下落。イーサリアム(ETH)は10%安の3590ドルとなった。 広範な市場を対象とするCoinDesk 20 Index(CD20)は、同期間に8%を超える下落となり、カルダノ(ADA)、アバランチ(AVAX)、エックス・アール・ピー(XRP)の約20%の急落が主導した。 CoinGlassのデータによると、過去1日で、全暗号資産において7億5000万ドル(約1132億5000万円)相当を超えるレバレッジをかけたデリバティブ取引ポジションが清算され、その圧倒的多数は強気の賭けだった。これにより、9日の急落は8月5日の暴落とほぼ同水準となり、ビットコインが10万ドル超えから9万ドルに急落した12月5日の激しい変動をわずかに下回る水準となった。 取引量の減少や長期保有者による利益確定売りの増加など、暗号資産市場の勢いが衰えている兆候がいくつか見られると、分析会社の10x Researchは9日の朝のノートで指摘。 「これは強気相場が勢いを取り戻す前の、短期的な調整局面に過ぎない可能性が高い」と10x Researchの創設者、マーカス・ティーレン(Markus Thielen)氏はレポートに書いている。「だが、すべての銘柄が上昇を続けるフェーズを抜けているため、トレーダーは、どのポジションがアウトパフォームし、どれがアンダーパフォームしているかに細心の注意を払う必要がある」と指摘した。 「この市場を効果的に乗り切るには、トレーダーは弱いセグメントを避け、中核となる確信度の高いポジションに集中すべきだ」と同氏は付け加えた。 オプション市場では、年末まで価格が横ばいで推移すると見込んでポジションを取るトレーダーが増加しており、以前行った強気の賭けの利益を確定し、来年初めまでポジションを伸ばしている可能性があると、デジタル資産ヘッジファンドのQCPは9日の朝のレポートで指摘。「構造的には依然として強気だが、スポット“価格”はホリデーシーズンの残り期間、レンジ相場になる可能性が高い」と著者らは書いている。 |翻訳・編集:廣瀬優香|画像:|原文:Crypto Crumbles in Broad Selloff Led 20% Declines Across Numerous Altcoins
CoinDesk Japan 編集部