【計算できる?】5分で落ちる砂時計、砂2倍・くびれ半分にすると何分で落ちる?|大人が忘れている「反比例の計算」
電子レンジに思いを馳せる
アユム 砂時計以外に反比例の考え方で計算できるものってありますか? モリ モリ 電子レンジで温める時間も反比例の考え方ですね。たとえば、600W(ワット)で100秒温めるお弁当があるとき、1200Wだと何分でしょう? アユム ワット数が倍になるので、時間は半分の50秒ですか? モリ はい、そうです。ワット数と加熱時間をかけた値は『ジュール』というエネルギーの単位で表されます。この関係は反比例で、式にすると𝒳𝒴 = a (aは比例定数)です。では具体的に、600Wで100秒温めるお弁当は、500Wだと何秒温めますか? アユム 600×100=60000ジュールですね。60000ジュールが一定となると、500Wのときは、60000÷500=120秒ですか? モリ はい、その通りです。このように、反比例は、𝒳×𝒴が一定の値を持つというのが特徴です。 アユム お弁当の量が2倍になった場合はどうでしょうか? モリ 理論的には、1つ温めるのに60000ジュールが必要であれば、2つ温めるには120000ジュールとなり、500Wの電子レンジでは、120000÷500=240秒、つまり2倍の時間がかかります。ただ、電子レンジの性能や、温めるものにもよりますので、必ずしもこの通りになるとは限りません。 アユム ほかに反比例が使われている例は? モリ 色々ありますよ。一定の距離を前提にしたときの、速度と移動時間の関係もそうですね。1時間で60キロ進んだら時速60キロ、2時間で60キロ進んでいたら時速30キロですね。反比例の考えかたは、こういった日常の中でもたくさん使われていますよ。 アユム 𝒳𝒴 = a (aは比例定数)の「aは比例定数」ってどういう意味でしたっけ? モリ 繰り返しになりますが、このaは「比例定数」といって、比例であれば一定となる比(𝒴/𝒳)、反比例であればかけ合わせた値(𝒳𝒴)にあたります。0はとらず、なにかしらの定まった数となります。