【計算できる?】5分で落ちる砂時計、砂2倍・くびれ半分にすると何分で落ちる?|大人が忘れている「反比例の計算」
まずは解いてみよう
アユム モリさん、モリさん モリ はーい、イマジナリーモリです。アユムさんの脳に直接語りかけています。 アユム 意外と芸達者ですね。ところで、先輩から砂時計の問題が出されました。 モリ どれどれ見せてください。「5分で砂がすべて落ちる砂時計があります。砂の量を2倍にして、くびれの部分を半分にした砂時計は、何分ですべての砂が落ちるでしょうか」ですか。…20分ですね。 アユム その計算過程を教えてください! モリ この問題において、砂の量と落ちる時間は、比例関係があります。なので、砂が2倍になると、時間も2倍になります。よって、砂の量だけを考えると、5分 × 2 = 10分かかることになります。 アユム なるほど、ヒレイ…。 モリ
次に、くびれの断面積の大きさは、落ちる時間と反比例の関係にあります。断面積が半分1/2になると、落ちる時間は2倍になります。
アユム ハンピレイって、ヒレイの半分…? モリ そこはのちほど説明します。つまり、かかる時間は2倍になるので10分×2=20分となります。 アユム とりあえず、答えは出ましたー! ビールいただいてこようかな♪ モリ アユムさん、「とりあえず」では、まだ3度注ぎの1回目ですよ。反比例とは何なのかを、もう少し掘り下げましょう。 アユム は、はいー。
比例・反比例とは?
モリ それでは、比例と反比例について説明します。 アユム なんか、音だけ聞くと、礼がなってない人と、悪い人になり切れなくて気が弱い人みたいですね。 モリ それ、非礼と半非礼? それではなく、比例と反比例です。 比例とは、2つの量の関係で、一方が2倍、3倍、4倍...と変化すると、もう一方も2倍、3倍、4倍...というように、一定倍変化する関係のことです。 たとえば、1個100円のリンゴを1個買うと100円、2個買うと200円のように、買うりんごの数が増えれば増えるほど、支払う金額も同じ割合で増えていきます。2つの量の比𝒴/𝒳が一定なのが特徴です。 アユム 比例、なるほど。 モリ 次に反比例です。反比例とは、2つの量の関係で、一方が2倍、3倍、4倍...と変化すると、もう一方が1/2 倍、1/3 倍、1/4 倍...と変化する関係のことです。 たとえば100個のお団子を5人で食べると20分かかり、10人で食べると10分かかる、みたいな感じですね。2つの量をかけ合わせた値が常に一定になるのが特徴です。 アユム なんか、以前教えてもらった仕事算みたいですね。 モリ はい、その通りです。仕事算の考え方は反比例の関係ですね。 アユム なるほど、あらためて理解できました。砂の量が2倍になったので、かかる時間が2倍(比例)。くびれの大きさ(断面積)が1/2 になったのでかかる時間は2倍(反比例)。もとの5分にそれぞれが作用して5×2×2=20分! モリ すばらしい、その通りです。大切なことなので、もう一度言いますね。比例は式にすると、𝒴 = a𝒳 (aは比例定数)、反比例は𝒳𝒴 = a (aは比例定数)とあらわします。このaは「比例定数」といって、比例であればわった値(𝒴/𝒳)、反比例であればかけ合わせた値(𝒳𝒴)にあたります。0はとらず、なにかしらの定まった数となります。