日本屈指の“チャンプ製造所”が送りだした「ネクストモンスター候補」4人衆が揃って白星デビュー…大橋会長がMVPに選んだのは「浪速の激闘王」
3番目のウエルター級6回戦に登場したのは屈指のハードパンチャーの田中空(22)。韓国同級8位キム・ドンヨン(29)に対して、1ラウンドのゴングと同時に果敢にプレスをかけ、左右のコンビネーションから右のフックで1度目のダウンを奪うと、立ち上がってきたキムに左のフックを合わせて2度目のダウン。わずか68秒でレフェリーがストップした。 「狙っているパンチじゃなく打ったら当たった。気がついたら倒れていた。6ラウンドはやりたくない。なるべく早く終わらせようと1ラウンドからいこうと思っていたんでよかったです。緊張もありましたし、ワクワクも凄かった。アマとまったく違って楽しかった」 コメントからして大物だ。 武相高では2017年のアジアジュニア選手権で優勝して最優秀選手に選ばれた。選抜で連覇して、東洋大に進み、昨年の全日本選手権のウエルター級で優勝するなど、アマ5冠。父の強士氏は、元日本ストロー級2位、祖父の日出夫氏はフライ級の元プロで、祖父の叔父である昇氏は、元日本フェザー級王者という最高のボクシング遺伝子を持つ。1m65と上背はないが「背が小さいのでマイク・タイソンみたいに大きい相手をどんどん倒していくボクサーなりたい」というのが目標。 「ハマのタイソン」は、「この先も連続KOでいきたい。僕は1ラウンドからいくスタイル。それに記録がついてくればいい」と志を語った。 4人のトリを務めたのは、バンタム級6回戦に登場した2022年の世界ユースの金メダリストで、高校6冠を誇る19歳の坂井だ。 韓国スーパーバンタム級3位のキム・ジヨン(26、韓国)を相手に1ラウンドからいきなり左ストレートを打ち込んで、ひるませると鮮やかなカウンターの右フックで1度目のダウン。パンチを交換する前のグローブタッチで、「パンチ力とか、だいたい、これくらいの選手とわかる」というから末恐ろしい。 2ラウンドには、ロープを背負わせてメッタ打ち。1分25秒に韓国陣営がタオルを投げ込んだ。 甘いマスクにスピード感あふれる爽快感。何かスペシャルなオーラをまとったボクサーだった。 それでもリング上のインタビューで「まだまだ自分のボクシングができていない」と語ってファンを驚かせた。 控室でその真意を聞く。
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