藤本壮介が設計した〈太宰府天満宮〉仮殿の完成までを振り返る展覧会が、太宰府で開催中。
「浮かぶ森」が生まれるまでの過程を大公開。
太宰府天満宮御本殿の改修中に、参拝者を迎える「仮殿」の設計を担当した建築家・藤本壮介。3年限りの藤本建築を紹介する展示が〈太宰府天満宮宝物殿〉で開催中。 【フォトギャラリーを見る】 “学問の神様”として知られる菅原道真公を祀る〈太宰府天満宮〉は現在、道真公の薨去から1125年の節目である2027年の「菅原道真公1125年太宰府天満宮式年大祭」に合わせ、124年ぶりに御本殿の大改修を行っている。 約3年間の改修期間中に訪れた参拝者を迎えるために設置される「仮殿」の設計を担当したのが建築家・藤本壮介だ。〈太宰府天満宮〉の第40代宮司である西高辻信宏から「現代建築で仮殿を作りたい」というオファーを受け、歴史的遺産と現代建築の融合を目指した仮殿は、2023年の5月に完成した。 大きな見どころである仮殿の屋根には木々が生い茂り、多様な植物が四季とともに変化する様子から「浮かぶ森」と称され、周囲の豊かな自然と協調しながらも、訪れる人々に強いインパクトを与える。
〈太宰府天満宮〉の宝物殿で開催される『藤本壮介展―太宰府天満宮仮殿の軌跡―』では、藤本壮介が設計した仮殿の設計過程を、初公開の写真や模型などの資料を通じて紹介する。2026年、御本殿の改修が終わるとともに解体されてしまう藤本設計の仮殿を、この機会に訪れてはいかがだろうか。
藤本壮介展―太宰府天満宮仮殿の軌跡―
〈太宰府天満宮宝物殿 企画展示室〉福岡県太宰府市宰府4-7-1。TEL 092 922 8551。~2025年8月31日。月曜休(一部日程を除く)。一般500円、高校生・大学生200円、小学生・中学生100円。
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