タイソン19年ぶり復帰戦八百長疑惑をプロモーター否定「勝利を目標にベスト尽くした」 人気ユーチューバーに判定負け
ボクシング元ヘビー級世界王者のマイク・タイソン(58)が19年ぶりに復帰し、ユーチューバーのジェイク・ポール(27)に判定負けした一戦に対する八百長疑惑について興行会社「モスト・バリュアブル・プロモーションズ(MVP)」が声明を出し、一連の疑惑を否定した。 【写真】人気ユーチューバーからパンチを浴びるマイク・タイソン 同社は声明文の中で「両選手とも勝利を目標に誠意をもってベストを尽くしました。両者の契約の中に制限は全くありませんでした。それぞれのボクサーは試合に勝つために自分の武器をフルに使うことができた。契約に反することはTDLRのボクシング・ルールの違反となる」と、台本のない真剣勝負だったと断言した。 「スポーツの世界ではトラッシュトークや憶測はよくあることで、選手やプロモーターは無意味なコメントやジョーク、意見を許容する必要がある」と理解を示しながらも「しかし、競技者が全力を尽くしていないことを示唆するのは、浅はかであり、彼らの鍛錬、さらにはスポーツそのものに対する侮辱である」と強い姿勢を見せた。 また、声明の中で同社の共同設立者、ナキサ・ビダリアン氏はポールを擁護。「彼がこのスポーツを始めた日から人々は彼の力を疑っていた。彼のような経歴を持つ人物が短期間でこれほどのことを成し遂げたのかを納得できないのだ」と、周囲の声を紹介しながら「ジェイクは自分自身を何度も証明してきただけでなく、歴史的な記録を打ち立て続けてきた」と、米動画配信大手「ネットフリックス」で中継され、全世界1億800万人の視聴者数を記録した立役者を称賛。「ジェイクが期待以上の活躍を続ける限り、彼の功績を否定しようとする者は必ず現れる。我々はその疑念を受け入れる」とし、「それはジェイクをさらに努力させ、より大きな成功を達成させる原動力となるだけだ」と結んだ。 タイソンにとっては05年以来、19年ぶりの復帰戦として大きな注目を集めた一戦は2分8ラウンドの公式戦として実施され、テキサス州アーリントンのAT&Tスタジアムには7万2300人が詰めかけなるなど、興行収入は1811万7072ドル(約28億円)に達した。タイソンの奮闘を称賛する一方でパンチを出さなかったり、両者が終了のゴングを前に戦いをやめてハグをするなど、試合内容に賛否の声が上がっていた。