アニメはサブカルからメインカルチャーへ。「すずめの戸締まり」「SPY×FAMILY」プロデューサーらに聞くアニメ業界最前線
2~3年後に向けていま作る
── 最後に2025年の目標を教えてください。 福島 :クリエイターの育成と環境整備は絶対的に必要ですから、引き続きやっていきます。個人的には、来年出せる作品ではなく、数年先の作品まで、ちゃんと予定を立てて制作できる体制を整えたいですね。2クール(※1クール=約12話。ここでは24話程度)作るのも難しくなってきているし。 中武:そうですね。僕も2~3年後に向けて、いい原作をお借りして、感動できるアニメを作りたいと思っています。 岡村:私はヒットにこだわりたいですね。結局、クリエイターさんたちや出資者に還元するためにはヒットが出ないとどうしようもない。ヒットにこだわることでみんなが幸せになっていくし、次の作品や未来にもつながっていく。私は企画をすることが本業なので、そういう意味では、とにかく圧倒的にヒットが出せるような企画を立てたいです。といっても、お二人と同じで、アニメはその年に企画してその年に出せるようなものではありません。なので来年は、2027年、28年、いやもしかすると30年くらいまでに向けて、ヒットの種をまいていきたいですね。 (敬称略)
野田 翔