クロースをたった“2500万ユーロ”で売却したのはバイエルン史上最大の失敗に 完璧すぎたレアルでの10年間
最後のCL決勝もパス成功率96.8%
レアル・マドリードMFトニ・クロースは最後まで完璧だった。 今季限りで現役を退く意向を示したクロースは、レアルでのラストゲームとなる1日のチャンピオンズリーグ決勝・ドルトムント戦に先発。後半にはコーナーキックから得意の右足でDFダニエル・カルバハルのゴールをアシストし、チームの優勝に大きく貢献した。 このゲームでもチーム最多108回のボールタッチを記録し、パス成功率は96.8%。文句のつけようもないパフォーマンスで、クロースは全盛期のままレアルを去ることになる。 クロースは2014年にバイエルンからレアルに移籍しているが、やはりバイエルンがクロースをあっさりと手放してしまったのは大間違いだったと言える。独『Bild』は元ドイツ代表で解説を務めるローター・マテウス氏のコメントを紹介しているが、同氏はクロース売却の決断はバイエルン史上最大の後悔になると語っている。 「バイエルンの観点からすれば、感情的にクロースを手放したことはクラブ史上最大の間違いだったよ。ダビド・アラバの退団(2021年にフリーでレアル・マドリードへ)と同様、クラブの判断は合理的ではなかったね。クロースの売却は今後何年にもわたってクラブのフロントにとっての傷となるだろう」 10年前と現在では移籍市場の動きにも違いはあるものの、バイエルンは当時2500万ユーロでクロースを手放している。レアルでの10年間を振り返れば、移籍金があまりにも安すぎるというものだ。 クロースはレアルでリーグを4回、チャンピオンンズリーグを5回、クラブワールドカップも5回制する大成功を収めており、バイエルン史上最大の失敗と言っても大袈裟ではなさそうだ。
構成/ザ・ワールド編集部