カラフィオーリとは何者か。22歳でイタリア代表レギュラーに…選手生命危機からの復活劇
ストーンズの後継者となるか
2023-24シーズンをカラフィオーリ躍進のシーズンというのは、むしろ控えめなくらいである。ボローニャがセリエAを5位で終了し、チャンピオンズリーグの出場権を獲得してイタリアのサッカー界を驚かせた時、カラフィオーリは本当に素晴らしい活躍をしていた。彼のサッカーの読みと楽々とポールを保持する姿は、質の高いDFを輩出することで有名なイタリアにおいても驚くべきことだった。 シーズンが進めば進むほど、ユーロ2024に向かうルチアーノ・スパレッティ監督のチームにカラフィオーリを招集すべきだという声が大きくなっていった。カラフィオーリが代表で活躍するという保証はなかった。遠征チームのメンバーが発表される前、彼は代表としてたった95分しかプレーしたことがなかったのだ。だが、フランチェスコ・アチェルビとジョルジオ・スカルビーニの負傷で、カラフィオーリが選ばれることとなった。 しかしながら、いずれにせよスパレッティ監督はカラフィオーリを入れていたことだろう。監督は、この22歳の選手の能力に以前から感銘を受けており、イタリア代表の練習の中で、背番号10として彼を起用することすらあった。彼のプレーぶりを見た人なら誰でも、それを当然だと思うだろう。ラインを突破し、チームメイトのためにスペースも時間もチャンスも作りだせる素晴らしいDFなのだ。センターバックとして5アシストを記録してシーズンを終えたが、先月のユヴェントス戦では2得点をあげ、そのうちの1得点は抑えの利いた見事なシュートだった。 その試合後、チームメイトのリッカルド・オルソリーニは、スカルビーニをパオロ・マルディーニに匹敵する選手だと言った。だが4月にさかのぼれば、カラフィオーリは今後長きにわたって、マンチェスター・シティのジョン・ストーンズの後任として理想的な選手になるだろうとファブリッツィオ・ラバネッリが言っていた。 「彼は、さまざまなディフェンスの役割をこなせるから、(ペップ・)グアルディオラのスタイルに完璧に合っている」と、イタリアの元FWは『トゥットスポルト』紙で語っていた。 「カラフィオーリは攻撃の起点としても、マークやパスでも素晴らしい。それに彼は強い個性をもっているようだ。つまり、彼はチームを素晴らしく補強する選手となるだろう」