朝ドラ「カムカムエヴリバディ」ヒロインアンカー川栄李奈 アイドルから転身、役者として開花
朝ドラ史上初3人ヒロインのNHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」。初代ヒロイン・上白石萌音、2代目ヒロイン・深津絵里に続き今月10日からはついにアンカー、3代目ヒロインとして川栄李奈が登場し、大月ひなた役を好演している。
大河でも実績 念願の俳優業に邁進
同作は昭和、平成、令和と3つの時代を通し京都、岡山、大阪を舞台に100年にもおよぶファミリーの物語が展開。ラジオ英語講座とともに歩んだ祖母、母、娘の親子3世代を3人のヒロインがそれぞれリレーし演じるが、祖母の安子を上白石、母のるいを深津、そして娘のひなたを川栄が務める。 川栄は1995年神奈川県の出身で今月27歳になったばかり。2010年に第11期研究生オーディションに合格しAKB48入り、アイドルとして活躍したが、どちらかというとグループ在籍時よりも卒業し役者に邁進してから評価が高まったメンバーと言っていいだろう。AKB48時代も選抜入りしたり、おバカキャラなどで一定の人気はあったもののグループトップクラスの人気者というわけではなく、2015年の卒業後に役者として活躍するとともに急速に高い評価を得るようになった。 「川栄さんはAKBにいた頃から他のメンバーとともに『マジすか学園』などドラマや映画に出演しています。単独でドラマに出演したのは2014年1月から日本テレビ系で放送された平野紫耀さん主演の『SHARK』という音楽ドラマ。川栄さんは平野さんの幼馴染み役でした。それまでは芝居よりバラエティー番組で注目されていましたが、もともと女優になるのが夢だったので単独でのドラマ出演を本当に喜んでいましたね。とくに満島ひかりさんや、当時AKBにいながらにして女優としての活躍も目立っていた大島優子さんには強いあこがれを抱いていたようです。急上昇を始めたのは、2015年8月の卒業直後。同年9月から新国立劇場で上演された舞台『AZUMI 幕末編』に主演、過酷な運命を持つヒロインあずみを殺陣も含め大熱演、これでいきなり高い評価を受けました」(アイドル誌・40代男性編集者) NHKの朝ドラデビューはグループ卒業翌年の2016年、高畑充希がヒロインを務めた「とと姉ちゃん」。川栄は高畑演じる常子が居候する仕出し屋のひとり娘・富江を好演し知名度を上げた。 「朝ドラのオーディションはAKBにいた頃から『あさが来た』はじめ5回受けています。『とと姉ちゃん』もヒロインを目指して受けたわけですが、結果として富江役抜擢につながりました。このチャンスを活かし演技力が高い評価を受けたことが今につながっていると思います。もちろん民放ドラマでも活躍していますが、NHKということでいえば2019年の『いだてん~東京オリムピック噺~』、昨年の『青天を衝け』と大河ドラマでも実績を積んでいます」(スポーツ紙・50代男性記者) 「いだてん」放送の2019年には俳優・廣瀬智紀と結婚し第1子を出産、いまや1児の母となった川栄だが高校生姿も違和感ないと評判で、幅広い役柄を演じるポテンシャルがうかがえる。「カムカムエヴリバディ」完走を見届けたい。 (文・志和浩司)