50代モデルの悩み【老化に逆らうか、受け入れるか?】精神科医に相談してみた|美ST
美STモデル・前田ゆかさんが奥田弘美先生に聞いてみました
◆美STモデル・前田ゆかさん 奥田先生との出会いは以前雑誌で対談させていただいたことがきっかけ。先生の著書を通じ恒子先生のことも知り、長生きでご活躍された恒子先生は私の憧れの人でした。奥田先生は穏やかで優しく、恒子先生は歯に衣着せぬ発言が痛快で「ええねん、ええねん」が気持ちよくてわかりやすい。私の心の処方箋となった2冊です。私自身が50代になり今改めて老いに対してどう向き合うのか葛藤もあり、奥田先生に是非アドバイスを頂きたいです! Q.50代からの美容と健康。先生はどうしていますか? A.一番大切にすべきは睡眠です。過不足なく寝て、タンパク質やビタミン、炭水化物などバランスの良い食事を1日2 食は心がけて、心の安定にも。私もシミなどの老化を見つけると少々がっかりします。でも良い意味で諦め、特別頑張りすぎない精神で、国産の美白系エイジングケア化粧品でケアしていますよ。私にはこれくらいで丁度いい感じです。(奥田先生) Q.仕事、家庭、自分の時間などの両立って… A.バランスの良い幸せな人生のためには、家族といった身近な人の幸せを優先することが大切だと思います。育児に介護に美ST世代は忙しいですが、長い人生、良くも悪くも後々返ってきますから。常にトップランナーでいるのは無理ですし、ひずみが出やすくなります。自分の心がしんどくならないよう、足し引きを見極めながら続けていきましょう。(奥田先生) Q.人生後半。もっと老いてから終盤の生き方って? A.平均寿命が伸びて「ピンピンコロリ」が理想だとよく耳にしますが、その「コロリ」も病死です。かつてホスピスで仕事をしていた時、穏やかに最期を迎えられた方々は、やりたいことをできるだけ後回しにせず実行してきたという共通点がありました。「今ここ」を大切に自分の気持ちに正直に過ごしていくことが人生後半の生き方には不可欠と思います。(奥田先生)
【編集後記】 頑張らなくていいんだよ、というお話に心がスッと楽になった取材担当。「心身の老化を痛感し頑張らなきゃと思っていたこの頃…心の平安が脅かされていたかも。幸せな老け方を模索します!」 2024年『美ST』2月号掲載 撮影/天日恵美子〈前田ゆかさん分〉 取材/岩崎香織