「全女は“プロレス”ではない」極悪女王で描かれた隠語“ブック”とは? ジャガー横田&ブル中野が明かす全女のウラ側「本当だと思われたら私は残念」
「ピストル」とは全女独特のもの
「厳密に言うと、全女は“プロレス”ではないから」 '78年に全日本女子プロレス興業に入社し、約20年間広報などを務めた現マリーゴールド代表のロッシー小川は、古巣で繰り広げられた真剣勝負をこう表現した。 「ピストル」とは全女独特のもので、男子のプロレスで言うところの「シュート」と混同されることがあるが、まったくの別物だ。試合自体は通常のプロレスと同じように、相手をロープに飛ばし、ドロップキック、フライングボディアタックなど大技が繰り出され、レスラーたちはそれをしっかりと受ける。いつもと違うのはピンフォールの方法だ。ピストルでは、ボディスラムやブレーンバスターで投げた後、マットに横になった相手の上に乗り、フォールの体勢に入った瞬間から全力で押さえ込む。下になった選手はブリッジなどを駆使して必死になって3カウントが入る前に肩を上げようとする。'80年代の全女の、主に若手選手の試合映像をYouTubeなどで見てもらえば、フォールに入った時の両選手の“必死さ”が、通常のプロレスとは明らかに違うのがわかる。 「ピストル」とは、プロレスの試合の中でフォールの奪い合いのみ競技スポーツとして行われる全女特有としか言いようがない試合形式なのである。 '83年に全女に入団し、'80年代末から'90年代初頭にかけて全女のトップに君臨した“女帝”ブル中野は自らの経験をこう語る。
(「NumberPREMIER Ex」堀江ガンツ = 文)
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