進化を続ける「UNIQLO(ユニクロ)」の機能性インナー なぜ、エアリズムはこれほど快適なのか?
毎年、異常な暑さに見舞われる日本の夏。猛暑を少しでも快適に過ごすために、「UNIQLO(ユニクロ)」の「エアリズム」を頼りにしている人は少なくないはずだ。 「エア(空気)」のリズムを整えることを追求した機能性インナーは、まるで着ていることを忘れてしまうかのような心地よさを実現する。 2012年の誕生以来、毎年のようにアップデートが繰り返され、今なお進化を続けているという。そんなエアリズムの快適性の秘密を探るべく、株式会社ユニクロの鈴木絵美さんに話を聞いた。
エアリズムの元となる2つのインナー
ーエアリズムが生まれた経緯を教えてください。 エアリズムの誕生には「サラファイン」と「シルキードライ」というインナーが深く関わっています。 別名「エアコンインナー」とも呼ばれるサラファインは、汗や湿気をすばやく吸収・拡散させることで、サラサラとした着心地が続き、衣服内を快適に保つ女性用のインナーです。細いベンベルグ糸[1]を使うことで肌との摩擦を軽減し、肌の上を滑るようなサラサラとした着心地を実現しました。 一方のシルキードライは、「着心地ゼロ」を目指し、卓越した軽さとなめらかな肌触りを実現した男性用インナーです。繊維をマイクロ化することで、肌との摩擦が軽減し、よりソフトな肌触りを実現したもので、従来品に比べ、通気性は約1.8倍、ドライ機能は約1.2倍に高められていました。
ーこの2つのインナーがエアリズムの元となったのですか? はい。サラファインとシルキードライは、2007年から2011年までの累計販売数約5,400万枚を突破した、春夏シーズンを代表するインナーウエアでした。2012年にUNIQLOはこの2つのアイテムをグローバル戦略商品と位置づけ、エアリズムという世界共通ブランドとして統一したのです。 以降、毎年のようにアップデートされ、通気性アップや軽量化、抗菌防臭機能などさまざまな機能を追加しています。