もしかして認知症? 年末年始の行動でわかる認知症初期4つのサインとは?
年末年始は、久々に家族や親族と、一緒に過ごすという方も多いのではないでしょうか? 認知症介護歴5年目のわたしが感じた、年末年始特有の認知症初期4つのサインについてご紹介します。あれだけ几帳面だった認知症の母(73)も、急にやらなくなったこと、できなくなったことが増えました。皆さんもご実家に帰られたとき、こんな視点でチェックしてみてください。
意外と大変! 年賀状にある3つの関門
以前の母と一番違いを感じたのが、年賀状でした。 年賀状を相手に届けるためには、3つの関門をクリアすることが必要です。まず、全国どこでも元旦に届けるためには、12月25日までにポストへ投函しないといけません。日付や季節感がない認知症の方にとって、25日という締め切りを守れるかが1つ目の関門になります。毎年、必ず元旦に届くようにしていた人が、突然忘れてしまうことがあります。年賀状が届いているかどうかを、こっそり遠くの親戚に確認するのもありです。 2つ目に、そもそも年賀状を購入したかどうか確認してみてください。購入するにも、お店へ行って、お金を払って、家に帰るという一連の流れを正確にできないといけません。また、友人や親族など、誰に年賀状を出すのか、何枚年賀状を買わないといけないかも、関門になります。 3つ目に、年賀状を書こうにも、筆が止まります。今年はどうお世話になったのかを、思い出せません。しばらく会ってない人だと、その人自体を全く思い出せないということもあります。 このように、年賀状ひとつ取っても、3つの関門をクリアしないと相手に届かないのです。ちなみにうちは、わたしが年賀状を購入してきて、昨年頂いた年賀状の住所を写し、「今年もよろしくお願いします」という当たり障りのない文章にするようにしています。
2017年のカレンダーは、準備できていますか?
12月は、新年のカレンダーを準備する時期ではないでしょうか? 毎年きちんと準備していたのに、急に購入しなくなることがあります。認知症には「見当識障害」といって、今日が何年の何日か分からなくなるという症状があります。そのため、適切なタイミングで、カレンダーを購入できなくなります。 うちの場合、2年前のカレンダーが飾ってある部屋がありました。以前の母なら、すべての部屋のカレンダーをきちんと交換していたので、こういうところにも認知症のサインが現れるのだなと思いました。母に、2年前のカレンダーについて聞いてみると、「カレンダーの写真がステキだから、そのままにしておいた」という回答でした。後日、カレンダーをこっそり交換しても気づかなかったので、写真がステキという話は「取り繕い」ということが分かりました。