進むスマートフォンの大画面化 「ファブレット」とは?
スマートフォンの画面の大型化が進んでいます。スマートフォンの火付け役となった初代iPhoneは3.5インチでしたが、いまでは6インチを超える製品も市場に出回るようになりました。こうした大きな画面を持つスマートフォンは「ファブレット」と呼ばれます。「ファブレット」とは何なのでしょうか?
およそ5インチ以上、7インチ未満の画面
ファブレットは、フォーン(Phone)とタブレット(Tablet)を掛けあわせた造語です。英語ではPhabletと書きます。つまり、電話ができる大画面のスマートデバイスのことです。およそ5インチ以上、7インチ未満の画面を持ったスマートフォンをファブレットと呼ぶことが多いようですが、明確な定義があるわけではありません。 スマートフォンに限らず、電子デバイスの画面サイズは「インチ」で表現されます。インチはおよそ2.54センチメートル。画面の対角を結んだ線の長さを言います。3.5インチはおよそ8.9センチメートルです。7インチともなれば17.78センチメートルにもなります。 「大画面スマホ」とでも呼んでおけばいいのでしょうが、2012年あたりから大型画面のスマートフォンが次々と登場し始め、ひとつの製品カテゴリとしてこの言葉が国内外のメディアで使われるようになってきました。 日本でファブレットの先駆けとなったのは、2010年の冬モデルとしてソフトバンクが発売した「Dell Streak SoftBank 001DL」でしょう。画面サイズは5インチでした。
iPhone 5はファブレットではない
2012年になってからは、5インチの製品が次々と市場に投入されます。「ELUGA power P-07D」「HTC J butterfly HTL21」などがそうです。ドコモから発売された「GALAXY Note SC-05D」が5.3インチで、この後継機となった「GALAXY Note II SC-02E」は5.5インチと細かく刻みながら大きくなってきました。 日本では発売されていませんが、「GALAXY Mega」の画面は6.3インチ。実に16センチメートルです。片手で操作するには難がありそうなところまで大きくなりました。 2013年時点において5インチサイズはすでに珍しくありませんが、各メーカーがファブレットを投入する背景には、大画面を売りにしたGALAXY Noteシリーズが世界的な大ヒットとなったこともあるのでしょう。 iPhoneも例外ではありません。初代iPhoneからiPhone 4Sまでは画面サイズが3.5インチでしたが、2012年に発売されたiPhone 5は4インチに大きくなっています。ただし、iPhone 5の画面サイズは5インチ未満ですから、ファブレットに分類される製品ではありません。