「太陽がいっぱい」で人気、サッカー「皇帝」 今年亡くなった方々に思いをはせて(下)
ケニアのケルビン・キプタムさん(24歳、2・11)は男子マラソン世界記録保持者。元米大リーグ投手、フェルナンド・バレンズエラさん(63歳、10・22)はドジャースなどで活躍した。リッキー・ヘンダーソンさん(65歳、12・20)は米大リーグで歴代最多の通算1406盗塁、2295得点を誇った。
■「ダイソー」展開…政治・経済分野
大創産業を創業した矢野博丈さん(80歳、2・12)は100円均一ショップの草分けである「ダイソー」を展開。元財務省財務官の溝口善兵衛さん(78歳、8・20)は円高阻止のため為替介入を指揮、島根県知事も務めた。
福島第1原発事故当時に東京電力(現東京電力ホールディングス)の会長だった勝俣恒久さん(84歳、10・21)は賠償など対応の陣頭指揮を執った。スズキ元会長の鈴木修さん(94歳、12・25)は同社を世界的な自動車メーカーに育て上げ、国内では軽自動車の普及に尽力した。
福地茂雄さん(89歳、1・29)はアサヒビール(現アサヒグループホールディングス)社長、NHK会長を務めた。安倍晋三元首相の母、安倍洋子さん(95歳、2・4)は岸信介元首相の長女。赤松良子さん(94歳、2・6)は文相を務めた。元衆院議員の徳田虎雄さん(86歳、7・10)は医療法人「徳洲会」を設立。元高島屋常務の石原一子さん(100歳、12・1)は同族経営を除く旧東証1部上場企業で女性初の役員だった。
■大賞受賞者も…「正論」執筆メンバー
日本の進路を考え、「正論」執筆メンバーとして健筆を振るった人たちの訃報も相次いだ。
外交評論家で杏林大名誉教授の田久保忠衛さん(90歳、1・9)は、本紙が発表した憲法改正案「国民の憲法」要綱の起草委員長を務めた。
保守論壇を代表する論客の一人だった政治評論家の屋山太郎さん(91歳、4・9)は、歯に衣(きぬ)着せぬ論陣を展開し「喧嘩(けんか)太郎」の異名でも知られた。
米ヴァンダービルト大名誉教授のジェームス・E・アワーさん(82歳、5・16)は米国防総省元日本部長で、知日派論客として日米同盟強化に尽力した。