「太陽がいっぱい」で人気、サッカー「皇帝」 今年亡くなった方々に思いをはせて(下)
令和6(2024)年も人々の記憶に残り続ける多くの著名人がこの世を去った。論壇、学術研究で打ち立てた功績は輝き、演技や音楽、スポーツなどでもたらした感動はいまも色あせない。それぞれの面影に思いをはせ、年末を迎える。(年齢の次は死去または死亡確認の月日。海外は現地時間) ■プーチン政権追及…海外分野 【政治・経済】 露反体制活動家のアレクセイ・ナワリヌイさん(47歳、2・16)は、プーチン政権の不正を追及して抵抗を呼びかけ、刑務所に収監されていた。 イラン大統領だったライシ師(63歳、5・19)はイスラム法学者出身で反米の保守強硬派として知られたが、ヘリコプター事故で急逝。 元ペルー大統領のアルベルト・フジモリさん(86歳、9・11)は日系人初の同国大統領となり、日本大使公邸人質事件を解決に導いた。 仏元法相、ロベール・バダンテールさん(95歳、2・9)は仏の死刑廃止を実現。ベトナム共産党書記長だったグエン・フー・チョンさん(80歳、7・19)は反汚職運動を推進した。 【社会・学術】 2002年のノーベル経済学賞受賞者で米プリンストン大名誉教授、ダニエル・カーネマンさん(90歳、3・27)は行動経済学の先駆者だった。 物に重さを与える素粒子「ヒッグス粒子」の存在を予言した英エディンバラ大名誉教授、ピーター・ヒッグスさん(94歳、4・8)は、13年のノーベル物理学賞を受賞した。 ノルウェーの社会学者、ヨハン・ガルトゥングさん(93歳、2・17)は「平和学の父」と呼ばれた。森田隆さん(100歳、8・12)はブラジルで被爆体験を証言し、在外被爆者援護の道を開いた。 【芸能・文化】 イタリアが生んだ現代最高峰のピアニストの一人、マウリツィオ・ポリーニさん(82歳、3・23)は日本でも人気が高く、高松宮殿下記念世界文化賞も受賞した。 バイオリニストのウェルナー・ヒンクさん(81歳、5・21)は、ウィーン・フィルの元コンサートマスターで、上皇后さまとも親交があった。 美男子の代名詞だった仏俳優、アラン・ドロンさん(88歳、8・18)は映画「太陽がいっぱい」などで知られ、日本でも高い人気を誇った。