能登半島地震復興支援、勧進大相撲に行ってみた。大相撲から元気を!62年ぶりの勧進相撲は本場所とは異なる魅力が満載
2024年の大相撲大阪場所は、新星の登場、記録尽くしで幕を閉じた。『婦人公論』愛読者で相撲をこよなく愛する「しろぼしマーサ」が、4月16日に行われた能登半島地震復興支援の勧進大相撲に突撃、観戦記を綴ります。 【写真】土俵の端で至近距離で見つめ合う力士 * * * * * * * ◆能登半島地震復興支援の勧進大相撲 能登半島地震復興支援の勧進大相撲が、4月16日に東京・両国国技館で開催され、約7000人の観客が集まった。日本相撲協会は、今回の入場料全額などを、被災地の義援金として寄付する。 同日の午前零時過ぎ、友人から悩みの相談の電話があり、私も悩みを話し、午前5時まで話し込んでしまった。4時間くらい眠って目が覚めたら突然、「今日は勧進相撲の日だ。友人と私の悩みなど、被災地の人たちに比べたら大したことではない。私でもお役に立てることは、勧進相撲に行くことだ」と急に思った。 「勧進」は、寺院や神社などの建立、修繕、公共事業の資金を募るもので、室町時代に相撲と繋がり「勧進相撲」となり、江戸時代に全国各地で興行された。 今回の勧進相撲は、昭和37年10月の大阪での「四天王寺復興勧進大相撲」開催以来、62年ぶりとなる。
◆チケットが残っていることを祈り国技館へ ネットで見たら、各席のチケットは「完売」。しかし、当日国技館入口でイス席を販売していることを知った。自宅から、両国国技館までは約2時間かかる。午後2時が開催時間だ。相撲の神様がチケットを1枚、私に残してくれていることを祈り、JR両国駅に向かった。 着いた両国駅は、女子トイレの長蛇の列を見ても分かるように大混雑。下を向かずに多数の人が歩いているので、「駅の床に土俵が描かれているのを、初めて来た人は気づいてくれ!」と、おせっかいな気持ちになった。 駅の外は、国技館へ向かう人、人、人。「みんな、大相撲が好きなのだ」と思うと、私の老体にエネルギーが湧いてきた。 そのエネルギーのまま、国技館の入口横の窓口で、2階イス席のチケットを手に入れた。 親方たちが入口で立ったまま、押し寄せる来場者のチケットを切っている。