ボルボ「EX30」で、京都から東京まで500kmのロングドライブをしてみた!
ボルボの新型EV「EX30」に日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員(BE-PAL選出)の金子浩久が乗ってきました。先進的な運転支援機能とEVならではの静かで振動の少ない走行性能は、京都から東京までの長距離運転をどれほど快適にしてくれるのか?キャンプやアウトドアにも使いやすいサイズの「EX30」の魅力と気になった点を徹底リポートします。 【写真23枚】強く加速する際も、エンジンがないので唸る音などはなし。ボルボ「EX30」の性能を写真で見る
北欧シンプルを極めたミニマルデザインの内装
ボルボの最新EV「EX30」で、京都から東京までの約500kmを運転してきました。 EX30はボルボ最小のEVで、全高はタワー式駐車場の制限となる1550ミリに抑えられています。 4ドアハッチバックボディもルーフがなだらかなカーブを描き、リアウインドウ下縁がキックアップされたクーペタイプのスタイリングが施されています。 外観は最近のクルマに珍しくないものですが、驚かされてしまったのが内装の運転席周りです。スーッキリしてしまって、何もありません! まず、ステアリングホイールの向こう側にメーターは存在せず、スピードをはじめとするさまざまな情報はセンターのマルチファンクションパネルに表示されます。 それだけならば珍しくありません。だいたい、パネルの下にエアコンやインフォテインメント用のボタンやレバーなどの物理スイッチが並んでいるレイアウトがほぼ定石化してきているからです。 しかし、EX30にはそれらすら見当たりません。すべてパネル内でタッチで済ませられるようになっているのです。他のクルマではほぼ必ずボタンとしてパネルの下やセンターコンソールなどに設置されているハザードスイッチも、パネルの左下隅に映されています。 はっきりと眼に見えるのはアームレストにある左右ふたつのウインドウオープナーだけです。 あとは、ステアリングホイール根本から左右それぞれに生えているレバーの先端に“P”ポジション選択ボタンと前後ウインドウのワイパースイッチが見えないように配されています。 機能はそのままどころかもっと多くのものを内蔵しているのにもかかわらず、その操作はパネル内の階層の中に収められています。徹底しています。ここまでシンプルに削ぎ落とされたクルマをテスラ以外に他に知りません。 この徹底ぶりは、何に由来しているのでしょうか?