最新! サプリメントの注目キーワード18【前編】
⑤ 幅広い免疫強化機能で今後の注目度は大?「ラクトフェリン」
ラクトフェリンは牛乳や母乳、涙、唾液などに含まれているタンパク質で、免疫グロブリンAという免疫物質を増やす作用がある。ヨーグルトに添加されていたり単体のサプリメントを目にしたことがある人も多いはず。 「ラクトフェリンにはいろいろな機能があるんですが、とくに感染予防や免疫強化という面でこれから注目されていくと思っています。というのは、風邪の予防効果やノロウイルスによる胃腸炎の予防に役立つといったデータが出てきているからです。 意見が分かれている状況ではありますが、コロナに関しての有用性なども示されているので、幅広い免疫強化機能で注目される可能性はあります」(圓尾さん) 価格はピンキリだが、1か月3000円程度の価格が目安だという。 「ラクトフェリンは腸で免疫物質を増やします。胃酸に弱いので胃酸に分解されずに腸管まで届いて働く設計がされているものは、それなりの価格がすると思います」
⑥ NMNブームを背景に再評価が望まれる「CoQ10」
コエンザイムQ10、略して CoQ10は全身のほとんどの細胞内にあるミトコンドリアに存在する物質。食事から摂った糖質や脂質はミトコンドリアに運ばれ、エネルギーのATPを作り出す。 ミトコンドリア内にはクエン酸回路と電子伝達系というふたつの代謝経路があるが、ATPを最も大量に作り出すシステムが電子伝達系。ここでのエネルギー産生を手助けしてくれるのがCoQ10。本来、CoQ10は自前で作れるが、加齢によってその量が減少する。若い頃に比べて疲れやすくなるのはこのためだ。 CoQ10の食品としての利用が認められたのは2001年のこと。つまりサプリの歴史は20年以上。 「今さらもう古いと言われるかもしれませんが、NMNがミトコンドリアでのエネルギー産生に関与していて注目されているならCoQ10がもっと見直されてもいいと私は思っています。NMNだけでなくCoQ10も一緒に摂ることで生まれる相乗効果に期待したいです」(平井さん)