【パンダ顔?】何それ? 実は世界的に人気のクロノグラフのデザイン。その理由とは?
“パンダ(Panda)”の愛称で呼ばれるクロノグラフのデザインをご存じだろうか。これにはあまり深い意味はなく、クロノグラフの文字盤に設けられている積算計などのインダイアルが黒で、ベースは白という配色の文字盤デザインのことを、目のまわりと鼻が黒いパンダと配色が同じことからこう呼ばれるようになった。 【画像】時計の写真をもっと見る! このパンダ顔のデザインだが、現在、クラファン「ウオッチメーカーズ」で公開中の「2レジスタークロノ・シリーズ III (4万9500円)」のラインナップの中でもパンダデザインの一部は5分で完売するほどだダントツだ。 これは誰が付けて、いつ頃から使われるようになったのかは正直わからない。ただ、日本だけではなく世界的に使われているというところがおもしろい。ちなみにインダイアルは白でまわりが黒の場合は、逆パンダ(Reverse Panda)と呼ぶ。
かつてクロノグラフは黒地に黒のインダイアルか黒地に白いインダイアルの逆パンダ仕様が多かったが、初めて登場したのはモーターレースが盛んとなった1960年代になってからで、チェッカーフラッグのイメージから白地に黒のインダイアルのパンダ文字盤が生まれたのではないかという説もあるが定かでない。おそらくはインダイアルがより目立つように、メリハリを付ける目的から必然的に生まれたデザイン的な配色なのだろう。 これが後に注目されるようになったのは1965年から80年代後半まで3世代にわたって生産されたロレックスの手巻きデイトナに採用され、それを象徴する人気のデザインとなっていたからだ。つまり手巻きデイトナ人気とともにこのパンダ顔も高く評価されてきたというわけである。 そして、シンプルにしてコントラストの効いたこのデザインは、視認性もさることながら黒地の逆パンダ仕様よりも洗練された印象が強く、より支持層を広げていった感じである。そのため、近年は比較的に買いやすい価格帯のクロノグラフの多くもデザインのバリエーションとして必ずと言っていいほど採用されている。 文◎Watch LIFE NEWS編集部