先端をゆくマウンテンブランド「ザ・ノース・フェイス」「パタゴニア」「ノローナ」担当スタッフの最新トレンド座談会
先端をゆくマウンテンブランド「ザ・ノース・フェイス」「パタゴニア」「ノローナ」担当スタッフの最新トレンド座談会
数多くの2024年最新秋冬ウエアが掲載される小誌「PEAKSカタログ号」。 3つの人気マウンテンブランドより担当スタッフを雪上にお招きし、今季プロダクトについて語ってもらった。 アウトドアウエア業界の仕事に興味がある人も必読だ。 編集◉PEAKS編集部 文◉福瀧智子 写真◉二木亜矢子(フィールド)、亀田正人(製品) 企画協力◉HIGT FIVE Mountain Works。 (右)NORRØNA フルマークス/大内直紀さん ノローナが日本へ上陸した10年前の立ち上げから関わる日本ブランドマネージャー。国内展開だけでなく製品フィードバックにも力を入れるノルウェーとの橋渡し的存在。 (中)THE NORTH FACE ゴールドウイン/小澤由紀子さん 同ブランドアパレル部門の企画開発を担うマーチャンダイザー。おもに登攀と滑降の要素をもつ「サミットシリーズ」を担当している。遊びは山から海まで幅広く活動する。 (左)Patagonia パタゴニア日本支社/片桐星彦さん パタゴニア日本支社テクニカルラインコーディネーター。クライミングやスノースポーツ、トレイルランニングなどのテクニカルプロダクト担当。冬は雪山に目がない。
今回のロケ地について
’24年4月に、アウトドアフリーマガジン『フィールドライフ』との合同企画として尾瀬の山中に雪上車で荷物を上げ、雪中キャンプ&座談会を開催。BCガイドの案内で周辺の山々の残雪を滑るバックカントリーツアーにも参加した。その模様は12月初旬に配布予定の『フィールドライフ』冬号にてレポート! ―― 本日は山岳用ウエアを扱うメーカーのみなさまにお集まりいただき、「’24年秋冬登山ウエアの最新情報」というテーマでお話をうかがいたいと思います。大内さんと小澤さんは古くからのご友人だそうですし、片桐さんも友人を介したつながりがあるようですね。ここはざっくばらんに業界トーク、お聞きできればと思います! 一同 よろしくお願いします。 ―― まずはみなさんがどのような立場としてブランドに携わっておられるかを簡単にお聞きします。では片桐さんからお願いできますか? 片桐 はい。僕はパタゴニア日本支社でテクニカルラインコーディネーターをしています。 小澤 テクニカルラインコーディネ……カッコいい! 大内 なにそれ……ちょっと言ってみたい。 片桐 もういじり始めた(笑)。ちょっと待って、もう少ししゃべらせて。 小澤 あ、ごめんなさい、ごめんなさい! (笑)。 片桐 ええ、では。弊社パタゴニアは日本で製品企画をしていませんので、僕は本国であるアメリカから製品情報を得て日本のマーケットで展開したり、店舗であるディーラー様に情報共有したりしています。また日本のニーズを本社にフィードバックするなどの情報交換も行なっています。担当の製品カテゴリはPEAKSに掲載されるようなテクニカル系です。 ―― 何名かで手分けされて? 片桐 いや、担当は僕ひとりですね。 小澤 それは大変ですね! 私はアパレル部門のマーチャンダイザー(※1)が仕事です。ザ・ノース・フェイスはアメリカのブランドですが、弊社ゴールドウインは国内で独自の商品開発ができるライセンス契約を結んでいるので、私はアウトドア部門のMDとして日本企画のアルパイン系、バックカントリーなどスノースポーツ系のウエアを作っています。あとハイキングやトレッキングカテゴリの一部ですね。 ―― どちらかというと秋冬ウエアが本番という感じですか? 小澤 そうですね、比重は秋冬が大きいです。 大内 いや、がんばってんね! 小澤 もう白髪出るよね~。 大内 もう染めちゃうよね~。 片桐 ははは。息合ってますね、このふたり。 大内 僕はフルマークスという会社でノローナの担当をしています。本国のセールスミーティングに始まり、日本でのプロモーションや展示会、直営店やディーラーでの商品説明会、オーダーシートやワークブックの準備など、言わばノローナに関するなんでも屋〞ですね。 片桐 すごいな。 大内 うちの会社って1ブランドひとり体制なんですよ。仕事のなかで一番比重が大きいのは北海道から九州まで、各地での営業ですね。こんな感じでやることはめちゃくちゃ多いですけど、その代わり酒とリフト代はは絶対社員に払わせないのがうちの会社(笑)。 小澤 あ、それいいな!