漢字が書けない・音読がかなり遅い…30代で指摘された〝障害〟「子どもの頃に知りたかった」
「長年のモヤモヤが晴れた」
小学生の頃は何度ノートに漢字を書き写しても形を記憶できなかったという、ゆめのさん。親に相談しても「ちゃんと勉強すれば誰だって書けるようになるの!」と励まされるばかりで、劣等感だけが積み重なっていたそうです。 学校のテストでも、時間が足りなくなることが多々ありました。宇野さんによると、読むことが遅いと書くことも遅くなることが多いといいます。 小学校に行きたくなかったり、中学校時代には不登校も経験したりしたゆめのさんは、「自分が発達性読み書き障害であると、できれば子どもの頃に知りたかった」と悔やみます。 しかし、「困難の原因を知れば未来の選択肢が変わる。それは子どもでも大人でも同じ」と前向きに捉えているそうです。 「読み書きが苦手だった原因を詳しく知れたことで、長年のモヤモヤが晴れた気がしました」とゆめのさん。 「私のように気づかれにくい発達性読み書き障害を抱えている人は、子どもはもちろん大人にもたくさんいるのではないでしょうか」 発達性読み書き障害について知られる世の中になるように、漫画で伝えていくことを胸に誓ったゆめのさんでした。 (監修:発達性ディスレクシア研究会理事長・宇野彰さん) ◇ ゆめの: マンガ家。著書に『心を病んだ父、神さまを信じる母』(イースト・プレス)。好きなことは寝ること。 【連載・#コミュ力社会がしんどい】 生きていれば、他人と関わることが怖いと思うことは、誰しもあるのではないでしょうか。クラスメートと会うだけで疲れる。アルバイト先になじめず、同僚から距離を置かれてしまう……。人付き合いは苦手だけれど、何とかうまく交わりたい。こじれた気持ちをほどくため、もがいてきた日々について、漫画家・ゆめのさんが描きます。(連載記事一覧はこちら)